2014年3月30日日曜日

金沢競馬に10年ぶり新人騎手 18歳中島さん、6日デビュー

 金沢競馬で4月、10年ぶりに新人騎手がデビューする。地方競馬全国協会の騎手免許 試験に合格した中島龍也さん(18)が金沢競馬の加藤和義厩舎(きゅうしゃ)所属のジ ョッキーとなった。「金沢競馬に新風を」。関係者が活気ある話題を待ち望む中で現れた 期待の新星は「最短距離、最速のスピードでゴールしたい」と意欲を燃やしている。
 中島さんは千葉県鎌ケ谷市出身で、156センチ、46キロ。小柄な体格を生かしてス ポーツがしたいと、中学を卒業後に国際馬事学校(茨城県)に1年間通い、16歳から地 方競馬教養センター(栃木県)で騎手になるための訓練を積んできた。中島さんは27日 、2年間の騎手課程を首席で修了した。

 県競馬事業局によると、地方競馬では2~3年に1人の頻度で新人騎手が加わるのが一 般的とされる。金沢競馬でも、この10年間で3人が候補生として実習したが、成長期で ある17、18歳の男性にとっては体重管理が難しく、試験合格に至る前に断念している

 中島さんが全国の地方競馬の中から金沢を選んだのは、加藤調教師(36)との出会い だった。加藤調教師は、金沢競馬を昨年5月に引退した元騎手。742勝を挙げ、地方競 馬の優秀新人騎手にも輝いた経歴を持つ。かねてから金沢に新人騎手を呼び込みたいと考 えていた加藤調教師が熱心に呼び掛けた。


 中島さんについて、加藤調教師は金沢競馬のトップジョッキー吉原寛人騎手を引き合い に「デビューしたときの吉原(騎手)と遜色(そんしょく)ないレベル」と評する。周囲 の期待に中島さんは「プレッシャーは感じるが、将来、全国の競馬場から騎乗依頼がくる 人気の騎手になりたい」と力を込め、デビュー戦の4月6日を待つ。(北国新聞)
【写真】デビュー戦に向けて調整に励む中島さん=金沢競馬場

2014年3月28日金曜日

佐賀競馬 ネット販売好調で2年ぶり黒字へ

 佐賀競馬の本年度売得金は131億9700万円で、前年度比25%以上の伸びとなり、2年ぶりに単年度黒字の見込みとなった。ネット販売が好調で、売得金が130億円を超えるのは2004年度以来9年ぶり。
 佐賀競馬は12年度、約8100万円の赤字で、累積赤字は約2億9500万円に膨らんでいた。本年度の売得金の好調な伸びにより、決算では累積赤字の圧縮が見込まれる。
 本年度総売得金は全日程終了時点で、予算比13・4%増、前年度の105億400万円と比べ26億9300万円増えた。全体の約43%をネット発売が占め、うち約37%が12年11月から始めたJRAインターネット投票(I-PAT)だった。
 27日の県競馬組合(管理者・坂井浩毅副知事)議会では、本年度の状況を反映した総額140億9800万円(前年度当初比17・9%増)の新年度予算案を可決した。
 新年度は現行の年間21回・101日開催を23回・111日間に増やすほか、I-PATの発売日数を年間97日間(前年度比15日間増)にするなどの増収策を予定している。(佐賀新聞)

2014年3月25日火曜日

ばんえい競馬の販売額11%増 2013年度、映画ロケ効果も

 【帯広】ばんえい競馬(帯広市主催)は24日、2013年度の開催日程を終了した。馬券販売額は11・1%増の116億6264万円となり2年連続で増加、同市の単独開催となった07年度以降で2番目だった。
 ナイター開催を32日間増やし、冬季に行う薄暮開催を30日間導入した結果、日本中央競馬会(JRA)や他の地方競馬と発走時刻がずれたことで、インターネット販売が大幅に増えた。新たに深川市に直営場外発売所を設置したことなども効果があった。

 また、帯広競馬場の総入場者数も前年度比5・8%増の26万8693人で、07年度以降で最高だった。市ばんえい振興室は、十勝管内の農業高校を描いた映画「銀の匙(さじ) Silver Spoon」のロケが同競馬場で行われて新しいファンを開拓したことや、JRAの馬券販売を開始したことなどが要因とみている。(北海道新聞)

2014年3月19日水曜日

『引退』の二文字と闘う

 どんなに早く強い競走馬でも、加齢による衰えがくれば競馬場を去らなければならない。全国では年間7千頭もの競走馬がデビューする一方で、同じ数の競走馬がひっそりと引退していく。活躍した競走馬には次の競走馬を生み、育てるという新しい役割が待っている。
 また、誘導馬や乗馬に転じたり、中には馬主らの配慮で牧場に引き取られ、静かに余生を送る競走馬もいる。でも、これらのケースはほんの一握りの恵まれた競走馬で、ほとんどが廃用の道をたどる。
 川崎競馬場ではせめて、重賞勝ちした競走馬が引退する際にはセレモニーを行い、長くファンの記憶にとどまるように努めている。

 競走馬だけではない。調教師や騎手、厩務員ら厩舎関係者も競馬場を離れる時が必ず来る。定年はないが現場での肉体労働だけに、気力があっても体がついていかない。24時間、ほぼ付きっきりで世話し、未明から調教に励む。成績が上がらなければ、馬主との軋轢に苦しむ上、家計を直撃する。中でも騎手は、日々、体重調整に悩み、落馬による怪我も絶えない。それでも、競走馬も厩舎関係者も、みんな「引退」の二文字と闘いながら、今日も競馬に挑んでいる。(神奈川新聞)

2014年3月17日月曜日

岩手競馬に新人女性騎手誕生!!

地方競馬全国協会は17日、平成25年度第4回調教師・騎手免許試験の合格者を発表し、鈴木麻優(すずき まゆ)候補生が見事合格。岩手競馬に新人女性騎手が誕生することとなりました。 
 騎手免許は2014(平成26)年331日付けで交付され、所属は水沢・伊藤和厩舎。岩手でのデビューは第2回水沢競馬(4/19214/2628)以降の予定です。 

 岩手競馬所属の新人女性騎手としては、2004(平成16)年10月の皆川麻由美元騎手(20121月引退)以来のデビューとなります。鈴木麻優騎手への応援をよろしくお願いいたします。(岩手競馬HP)

2014年3月14日金曜日

笠松競馬、2000万円黒字 本年度収支、知事が見通し

 笠松競馬の本年度の実質単年度収支について、古田肇知事は13日、黒字額が約2千万円になるとの見通しを明かした。馬券販売が好調に推移したことなどから、5年ぶりの黒字化となる。
 県議会一般質問で田中勝士議員(県政自民クラブ、羽島郡)の質問に答えた。
 本年度の馬券発売額が前年度比5・9%増の113億円を予想。日本中央競馬会(JRA)のインターネット会員向け馬券販売が1日当たり平均約1600万円で、前年度比45・8%増と好調に推移したことが黒字化の要因となった。当初予算では、収入不足を見込み、基金から1億円の取り崩しを予定していた。
 JRAの馬券の販売を始めるなど好材料はあるが、新年度について古田知事は「約1億8千万円の債務超過が依然見込まれ、経営環境が厳しいことは変わりない」と強調した。(岐阜新聞)

2014年3月11日火曜日

払戻率変更で人気回復へ “単複”へシフト促す

単複が80%の払戻率に変更
 2012627日、払戻率の弾力化などを目的として、競馬法が一部改正され、いよいよ今年の41日から、まずは地方競馬で施行される。38日現在、大井、川崎、岩手、愛知、笠松、金沢、兵庫、高知、佐賀の9カ所が、払戻率を発表している。現在は平均で7475%程度だが、単複は全主催者80%に変更される(馬単は75%、3連単は725%となるなど他の賭式では多少の上下がある)。
 特に、兵庫は他の主催者より発表が1週間遅れたが、JRAの払戻率発表後、地方競馬IPAT発売などのインターネット投票への対応も考慮した形で、JRAと同率での発表となった(枠複、馬複、ワイドが775%、3連複は75%)。どの主催者も、併せて約7475%の払戻率となり、いわゆる"テラ銭"(運営サイドの手数料)は、今までと、さほど変わらない。
払戻率を下げた3連単 上げた単複の理由
 では、今までと何が違うのか? 1990年までは単勝、複勝、枠複の3種類しかなかった勝馬投票券だが、現在は馬複、ワイド、馬単、3連複、3連単、5重勝と馬券の種類が増えた(一部主催者で7重勝も実施)。馬券の種類が増えていく過程で、高配当の魅力から、1着から3着まで順番通り当てる「3連単」のシェアが現在でも最も高い。
 「3連単を導入したことで、的中を狙えば買い目が増えてしまうし、その分金額がかさむ。だが、1日に使えるお金は限られているから、そこで外れてしまうとジ・エンド。だから、レースを絞る形になるし、馬券が売れなくなるのも頷ける」といったコメントを、ファンの方や馬産地の関係者などからよく聞く。
 もちろん、馬券の種類は増えても、選択するのはファンだから、わざわざ難しい馬券に手出しする必要はない。臨機応変で考えれば良いわけだが、新聞などのマスコミも「3連単高配当的中!」と謳いたい思いもあり、どうしても3連単を推す風潮がある。そういった面で今回、シェアが多い3連単の払戻率を下げたことは、主催者としての収益を確保する上で当然の施策と言える。
3連単から当てやすい馬券へのシフト
 一方で、1頭だけを考える、また2頭を着順通り考える必要のない、的中しやすい馬券の払戻率を上げる主催者が多いことは、当てやすい馬券にファンをシフトさせ、絞られた1レースを楽しむ流れから、より長い時間、競馬を楽しむことができる方向へと導き、ビギナーファンの参入や定着化を目指していく狙いがある。
オートレースは払戻率を下げ売上げ減少
 他の公営競技の例で言えば、オートレースは2012年、払戻率を単純に75%から70%に引き下げられた。これが売り上げの減少にはつながり、その後の1年は、概ね前年同月比で835%で推移していた。主催者の収益とすれば、今までより5%分多く見入りがあるので、売上減が大きく響くことはなく、この施策は決して間違った方向性ではなかったかもしれない。しかし、ジャンルを問わず公営4競技を楽しむファンからすれば、配当の妙味が薄れ、オートから離れてしまう可能性もあり、そういう意味では、大きな賭けをしたと言っていいだろう。
控除率を下げることが売上増には結びつかない?
 かつては「控除率を下げること(払戻率を上げる)が、ファンに対する最大のサービス」と言われてきたが、これまでもJRAでは単勝と複勝は約80%での払戻率にしていたり、特定レースに限定した5%上乗せレースを実施するなど、その声に応えてきた面はあるが、実際のところ大きな売上増には結びついていない。
 オートレースと違い、賭式ごとに払戻率を変え、しかも複雑だった払戻金の算出方法から一定率で払戻金が算出されるようにもなり、ファンにとってはわかりやすくなった。とはいえ、払戻率が上がった下がったと言っても、結局のところ的中しなければ、その損得勘定をすることはできない。原点回帰して、払戻率が上がった的中しやすい馬券へシフトし、1990年までの若かりし頃、熱く競馬にハマった時を思い出してもいいかもしれない。(The page)