2014年10月23日木曜日

地方競馬場外売り場開業 ぶらくり丁

◇活性化期待
 和歌山市米屋町のぶらくり丁商店街で22日、兵庫県の園田、姫路両競馬場の場外馬券売り場「DASH和歌山」が開業した。年間21万人以上の来場が見込まれ、地元では「活性化につながる」と期待が高まる。ただ、通行事情などへの不安もあり、運営会社はスタッフを配置して対策にあたる。
 この日は午前10時の開店と同時に約50人が機械で馬券を買ったり、新聞を広げて予想したりしていた。同商店街は高度成長期には日曜日ともなると8万人の人出でにぎわったが、今はシャッターを下ろす店が目立つ。近くで食堂を営む大里博司さん(54)は「待ちに待った開業。競馬の合間に寄ってほしい」と話す。
 場外馬券場は、兵庫県競馬組合から業務委託された運営会社「キャンター」が経営する。ビル地下1階の売り場面積は約450平方メートル。園田、姫路など地方競馬15か所の馬券を販売する。営業は火~金曜日。年8億7000万円の売り上げを見込む。今後、営業日拡大も検討する。
 馬券場を巡っては、「学校が近く、教育に悪影響」「違法駐車が増える」などの反対意見が出たが、地元連合自治会の同意などを経て、国が昨年12月に承認した。運営会社は酒の販売を禁止し、清掃員2人を配置して美化にあたり、警備員による交通整理などを続ける。ぶらくり丁商店街協同組合の成瀬鋼理事長(43)は「交通整理など懸案にしっかり対処していただき、商店街を盛り上げていきたい」と話していた。(読売新聞