川崎競馬を運営する一部事務組合、神奈川県川崎競馬組合(黒川雅夫管理者)の15年1月定例会で、13年度の同競馬組合一般会計歳入歳出決算が承認。これによって、同競馬が長年抱えていた累積赤字が解消されることとなった。
南関東4競馬場のひとつ川崎競馬場は、横浜市にあった戸塚競馬場をその前身として1949年に開設。翌50年から競馬の開催が行われるようになった。
戦後の高度経済成長の波にのって順調に売上げを伸ばし、ハイセイコーブームが真っただ中の74年には年間売上げ578億円、年間入場者240万人を記録し、オグリキャップ、ロジータが活躍した89年には596億円を。さらに翌90年には664億円と過去最高の売上げを記録する。しかし、バブル経済の崩壊などによる経済不況で再び売上げが減少。経営の健全化を目標に2000年4月、神奈川県と川崎市を構成団体として、一部事務組合である「神奈川県川崎競馬組合」が設立して、経営改善に取り組んできた。結果、05年以降5年連続で単年度黒字を計上。2013年には8600万円の黒字を計上し、最大36億2000万円余りにまで膨らんだ累積赤字を解消した。
同競馬組合では「川崎競馬を愛し続けていただいたフアンのみなさまはじめ、すべての関係者の方々にご支援いただいた結果。心から感謝申し上げます。今後、さらなる発展に向けて全力で取り組んでまいります」とコメントを発表している。(馬事通信)