2011年10月28日金曜日

1日平均7・4%増 笠松競馬2011年度売り上げ


 2011年度上半期(4~9月)の笠松競馬(笠松町)の1日平均の馬券の売り上げが1億2100万円と、昨年度と比べ7・4%増加したことが、分かった。インターネットや場外売り場の販売が好調だったのが要因。東日本大震災で東北、関東地方の競馬が中止となり、ファンの目が笠松に向いたとみられる。昨年度は存廃問題に揺れただけに、関係者は売り上げの推移を注視しながら、施設を整え、黒字化を目指している。
◆ネット、場外販売好調
 県地方競馬組合(管理者 広江正明笠松町長)によると、経費節減に伴い、上半期の開催日を昨年度から7日減の45日としたため、総売り上げは7・1%減の54億6000万円となった。
 上半期の11回開催(3日~6日間)の1日平均の売り上げをみると、第1回(4月4~8日)が昨年度比71・9%増と最も伸び率が大きかった。次いで第2回(4月25~29日)の31・2%増、第5回(6月13~17日)の9・7%増と続いた。
 各回のインターネットと15カ所の場外売り場の1日平均の売り上げは、第1回は107・4%の増。第2回は42・0、第5回は13・6%増えており、競馬場以外の売り上げが全体を押し上げた格好になっている。
 このまま推移すれば、年間売り上げは115億円となり、黒字化の目安である106億円を上回る。だが、東北、関東地方の競馬場が再開するにつれ、昨年度の水準に戻りつつある。前年度上半期は不況の影響で、1日平均の売り上げが09年度比で8・7%減り、存廃問題に発展した。
 組合の宇野秀雄管理者代行は「上半期の数字を見ると、何とか持ちこたえているという印象。景気の不透明感や増税への懸念もあり、下半期も存続に向けて気を引き締める」と語った。
 笠松競馬場では31日までの予定で、走路や券売機の改修が行われている。走路では、馬が走りやすいように土を平均10センチほど削り、コーナーも整える。
 宇野代行は「走る環境が良くなることで、より魅力的なレースになる」とPRする。(中日新聞)