2012年5月8日火曜日

高知競馬場で「福永洋一記念」


福永さんは、1970年から9年連続で日本中央競馬会(JRA)の年間最多勝を記録。絶頂期の79年にレース中の落馬で脳挫傷を負って引退したが、同期生との交流は続いてきた。岡部さんは史上2位の通算2943勝をマーク、柴田政人さん(63)(現調教師)と伊藤正徳さん(63)(同)は日本ダービーを制覇するなどした黄金世代で、「花の15期生」と呼ばれる。ほぼ毎年開かれる同期会を兼ね、福永記念を盛り上げようと参加した。
記者会見で、岡部さんは「洋一君は髪もふさふさで会うたびに健康になるようだ。今では“枯れ花同期生”だが、1年でも長く会を続けたい」と笑いを誘い、柴田さんは洋一さんの手を取って何度も声をかけ、「みんなで長生きしよう」と語った。昨年、親子2代の年間最多勝をマークした長男の祐一騎手(35)は「父もうれしそう。これからも心温まるイベントとして続けたい」と力を込めた。
この日はJRAとの交流レースも行われ、武、福永祐一両騎手も騎乗。トークショーに続いて場内のイベント会場でカツオのわら焼きタタキを実演し、200食をファンらに振る舞った。また、福永記念の後には競馬実況の名アナウンサー杉本清さん(75)の司会で、岡部さんらが現役時代の思い出を語った。
集客に苦戦する同競馬場は「身震いするような面々に集まっていただき光栄」と感謝。ファンの高知市百石町、森駿一郎さん(68)は「高知競馬が盛り上がると僕らも元気になる。ずっと続けてほしい」と期待していた。(読売新聞)
【写真】「天才ジョッキー」と称され、落馬事故で惜しまれながら引退した福永洋一さん(63)をたたえるレース「第3回福永洋一記念」が7日、故郷・高知市の高知競馬場で開催された。元騎手の岡部幸雄さん(63)ら輝かしい実績を残した騎手養成所の同期生7人や、武豊騎手(43)らが集結。1000人を超えるファンを魅了した。