2013年12月5日木曜日

金沢競馬 売り上げ21%増 市営分、他場連携など奏功

 金沢競馬場の馬券の売り上げが好調だ。売上高に当たる本年度の売得額(ばいとくがく)は現在、金沢市営分で11億2130万円に達し、前年度同期比21%増の大幅な伸びを記録。市は他の競馬場との連携やネット販売の浸透が奏功したとみている。
 売得額の内訳は、金沢競馬場で扱う自場発売が3億6500万円、全国の他の地方競馬場で売り出す他場発売が3億1900万円、インターネット販売が3億4600万円、実質的に本年度スタートした日本中央競馬会(JRA)のネットを利用した「アイパット」による販売が2070万円。
 自場発売が前年度同期比15%減となった以外は軒並み増加。ネットを使った販売は同59%増と大幅に伸び、他場発売も同13%増となった。市は売得額の大幅増に伴う払戻金などの伸びに対応するため、市議会12月定例会に提出した本年度市営地方競馬事業費特別会計補正予算案に9570万円を計上した。
 市の競馬事業は景気の低迷やレジャーの多様化などを背景に、長らく不振が続いた。1998~2007年度の間は十年連続で赤字決算となり、以降も収支は均衡を続けてきた。

 市農業振興課の担当者は「他の競馬場やJRAなどとの連携やネット販売などが軌道に乗り始めている。売り上げ増は低迷が続いた競馬の関係者にも良い刺激になるのでは」と話している。(中日新聞)