2011年3月3日木曜日

ボートピア誘致「なぜ厳しい時期に」 笠松競馬組合議会


 笠松競馬を運営する県地方競馬組合の組合議会が2日、県庁で開かれ、岐南町の場外舟券売り場(ボートピア)建設問題について、組合議員を務める県議や笠松町議から、笠松競馬への影響を懸念する声が相次いだ。組合副管理者の岐南町側は「慎重に判断する」と答えるにとどまった。

 岐南町では上印食地区でボートピア誘致問題が浮上。地元自治会が誘致に合意し、4日開会する町議会に、誘致賛成を求める請願を提出している。

 町議会は特別委員会を設置し、数カ月間かけて採択の是非を検討する方針。ボートピアの設置には地元住民と町長の同意、町議会が反対しないことが条件とされている。

 計画地は笠松競馬から約2・5キロの距離にあり、岐阜市の岐阜競輪場とも近い。他の公営ギャンブルから客が流出しないかなど、ボートピアができた場合の悪影響を指摘する声が上がっている。

 組合議会では、笠松町議が「なぜ、笠松競馬の運営が厳しいこの時期にボートピアの話が出るのか不思議だ」と批判。県議は「岐南町の対応はどうなっているのか」と説明を求めた。

 松原秀安岐南町長は「結論としてどうするかという段階ではない。競馬への影響も考えないといけない。もろもろ検討して判断する」と回答。岩田晴義同町議長は「慎重な審議の中で判断したい」と述べた。(中日新聞)
【写真】2011年度当初予算を説明する県地方競馬組合幹部=県庁で