2012年6月5日火曜日

名古屋競馬、基金取り崩し


●昨年度7500万円 単年度黒字化へ

名古屋競馬を運営する愛知県競馬組合(管理者=大村秀章知事)は4日、組合議会の6月臨時会で、昨年度の決算見通しを公表した。単年度収支は189万円と2年ぶりに黒字に転じる見通しだが、売り上げ減などを賄うため、基金から7500万円を取り崩している。
競馬組合によると、名古屋競馬の昨年度の馬券売り上げは146億9200万円で前年度比約8・5%減。大村知事は昨年12月、組合議会に「単年度黒字化は難しい」と説明していたが、基金を取り崩すことで黒字に転じる見通し。
名古屋競馬は約40億円の累積赤字を抱えており、4月に設置された有識者による経営改革委員会で存廃も含めた議論が続いている。改革委では、存続の条件として、「単年度収支の黒字化」の意見が上がっていた。今回の基金取り崩しについては、改革委や組合議会でも議論の焦点となる可能性が高い。
また、この日の臨時会では、昨年12月の議会で可決した議員報酬の半減条例の期間が5月末で切れたため、7月から現議員の任期が終わる来年5月末まで継続することも決めた。(朝日新聞)