2009年6月19日金曜日

岐南に舟券売り場計画 競馬組合が反対決議採択 「笠松の収益に影響」

 岐南町上印食南で民間会社が競艇の場外舟券売り場「ボートピア岐南(仮称)」を建設する計画が浮上し、笠松競馬場(笠松町)を運営する県地方競馬組合は18日の臨時議会で、笠松競馬の売り上げに影響するとして、建設計画に反対する決議を全会一致で採択した。(天野雄介)
 計画は、同町内の施設運営会社「イレブンナイン」が5月、建設計画を地元関係者に伝えた。建物面積は約4500平方メートルで、発売窓口数は約30か所。年間営業日数を360日とし、1日あたりの来場人員は約1900人、年間売上高は約100億円を見込んでいる。
 決議では、「ボートピアの建設予定地が笠松競馬場から2・5キロしか離れておらず、収益悪化を招く」と指摘。組合議員13人が「今以上に収益が悪化すれば、笠松競馬の存続が困難となり、競馬場関係者約3000人の生活に影響が出る」と建設反対を求めた。
 同組合管理者の広江正明・笠松町長も「競馬関係者が一丸となって経営再建に取り組んでいる途中であり、認められない」と反対の立場を強調した。副管理者の松原秀安・岐南町長は「管理者の立場としては反対だが、町として笠松競馬への影響などを調査したい」と述べた。地元の町や町議会が反対した場合、建設は困難な状況になる。
 また、笠松競馬場の上半期の経営状況も公表され、4月1日から今月12日までの5期間(22日間)の入場者数は前年同期比20%増の約27万7000人で、売上高は同7%増の27億2800万円だった。(読売新聞)