笠松競馬場(羽島郡笠松町)の一部地主が運営先の県地方競馬組合に土地の明け渡しなどを求めた控訴審の和解協議が23日、名古屋高裁であった。高裁は次回期日の9月11日までに新たな和解案を示し、組合側、地主側がそれぞれ検討した上、次回の和解協議で回答することが決まった。
この日は、組合側が高裁と地主側に、同競馬の厳しい経営状況を説明。売り上げの落ち込みや地方競馬全国協会への交付金の返済などで、1坪あたり年1200円の賃料の支払いが続けば、赤字になる可能性を示した。争点になっていた2011年以降の賃料の算定方法については、両者で相談することを提案した。
地主側は、10年まで年1200円の賃料を前提に、11年以降の賃料の算定方法を「客観的な基準が必要」と従来の主張を述べた。
高裁は、両者の意見を基に、次回期日までに和解案を両者に伝える。それぞれの代理人は次回期日の前に事前協議する予定で、事前協議の話し合いが不調に終われば、次回に結審する可能性もある。(岐阜新聞)