2011年7月26日火曜日

熟年馬カバキチが地方最多勝


 福山競馬場所属のアラブ馬モナクカバキチ(牡、12歳)が24日、同競馬場の第3レースを制し、地方競馬の歴代最多勝に並ぶ54勝目を挙げた。人間ならば50歳近い熟年世代の活躍に、記録の更新や福山競馬の活性化に向けた期待が広がった。

 4歳のサラブレッド馬7頭を相手に1250メートルのレースに臨んだ。序盤から上位を保って最後の直線で突き放し、2馬身余りの差をつける圧勝。2001年10月のデビュー以来、通算194戦54勝となった。

 観戦した建設業柏原光人さん(64)=福山市手城町=は「年を取っても頑張ればできると確信した」と興奮。インターネットブログで成績や応援をつづる元厩務(きゅうむ)員加藤隆由さん(36)=岡山市南区=は「今月まで1年近く勝てず心配したが、見事な復活。福山競馬の起爆剤に」と願う。(中国新聞)
【写真説明】地方競馬の歴代最多勝記録に並ぶ54勝目を挙げたレースで後続を突き放すモナクカバキチ(左)

福山競馬場 滝本さん「達成感」





 洲本市立五色中3年の滝本理菜さん(15)が25日、広島県福山市の市営競馬場で、第8レースの出走馬をパドックから馬場まで先導する誘導馬の騎手を務めた。中学生がこうした役割を果たすのは同市営競馬では初めて。

 滝本さんは白の乗馬服姿で姿勢良く、あし毛の馬にまたがり、9頭の競走馬の先頭で馬場へ入場した。少し緊張した様子ながら、ゆったりとしたペースで約100メートル馬を進め、見守る家族らに手を振る余裕も。誘導後、近くを競走馬が駆け抜け、誘導馬が興奮する場面もあったが、冷静に抑えた。

 大役を終え、「緊張した。競走馬が近付いてきて怖かったけど、広い馬場で馬に乗るのは気持ち良かった。今は達成感でいっぱい」と話した。(読売新聞)
【写真】誘導馬の騎手を務める滝本さん(広島県福山市の市営競馬場で)

2011年7月24日日曜日

地方競馬最多勝目指す 福山

 福山競馬場に所属するアラブ馬モナクカバキチ(牡、12歳)が24日、全国の地方競馬の歴代最多勝タイ記録の54勝目に挑む。16日に約11カ月ぶりに勝ち、あと1勝に迫った。人間ならば50歳近い熟年世代の奮闘に記録更新を願う応援も広がる。

 2001年に福山競馬でデビューし、全国5地方競馬場で通算193戦53勝。16日の福山競馬場でのレースでは、競走馬のピーク期とされる4歳馬を最後の直線で差し切った。

 福山市競馬事務局は2月、ホームページ(HP)に成績や出走予定の紹介欄を開設。インターネット上では応援するブログや書き込みも出てきている。

 24日は午後0時50分からの第3レースに出走。福山競馬のHPを通じてインターネット中継でも見られる。(中国新聞)

復興願い 相馬野馬追


 「相馬野馬追」が23日、3日間の日程で南相馬市と相馬市で開幕した。

 今年は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響で、最大の呼び物「甲冑(かっちゅう)競馬」と「神旗争奪戦」が、緊急時避難準備区域内に祭場地があるなどの理由で中止に。馬や武者が被災したため、参加騎馬数も例年の6分の1の約80騎にとどまる。

 午前8時半から相馬市の相馬中村神社で行われた出陣式には、羽織はかまやよろい姿の武者らが胸に黒い喪章を付けて参加。ホラ貝の音が響くなか、震災犠牲者に黙とうをささげた後、総大将の相馬行胤(みちたね)さん(37)が「一人ひとりが相馬野馬追の伝統の力を信じ、一日も早く東日本の復興が実現することを念じながら行軍してほしい」と訓示した。続いて約50人が騎乗し、沿道で大勢の見物客が見守るなか、相馬市や南相馬市北部を行進した。

 今年初めて甲冑姿で馬に乗った相馬市の会社員三品信吾さん(27)は「大変な状況だったが、多くの人の協力で参加できた。忘れられない野馬追になる」と話していた。

 一方、例年なら初日から様々な行事が行われる南相馬市原町区の雲雀ヶ原祭場地には、「来年こそ相馬野馬追を」と書かれた横断幕が掲げられた。

 相馬野馬追で例年、最も多くの騎馬武者が出場してきた中ノ郷騎馬会が、震災と福島第一原発事故の影響で出番が失われたことから、「せめて中ノ郷の気持ちを掲げよう」と製作し、19日に掲示した。同騎馬会の中島三喜会長(63)は「今年はやむを得ないが、三神社と五郷の騎馬会がそろってこその相馬野馬追。早い収束を願い、『来年こそは』の思いを込めた」と語った。

 24日は南相馬市原町区の相馬太田神社で、25日には、例年の相馬小高神社が警戒区域内にあることから多珂神社で、それぞれ例大祭などが行われるが、いずれも騎馬行進は行われない。(読売新聞)
【写真】相馬市内を行く騎馬武者たち(23日午前)=清水敏明撮影

南関2冠牝馬クラーベ薬物反応JDD失格


 13日のジャパンダートダービー(統一G1、ダート2000メートル、大井)で中央勢の牡馬相手に3着と好走したクラーベセクレタ(牝3、船橋・川島正行)に、禁止薬物陽性反応が出た。確認されたのは興奮作用があるとされるカフェイン。レース後に採取された尿を、宇都宮にある競走馬理化学研究所で調べた結果、禁止薬物が検出され、23日午後1時にTCK特別区競馬+組合(大井競馬場)に連絡があった。これを受けて同馬の3着は取り消され失格。賞金は馬主、調教師、騎手、厩務員とも返上。4位入線のタガノロックオン以下が繰り上がる。

 大井競馬では同馬に対して、レース当日からさかのぼって30日間の出走停止処分を科した。過去に禁止薬物が検出された時には、管理調教師に対して30日間の賞典停止(出走手当、ナイター手当等が払われない)が科せられたことがあり、今後、川島正行師にも同様の処分が出る可能性もある。(デイリースポーツ)
【写真】ジャパンダートダービーで3着だったクラーベセクレタ
 川島正行師は「管理はしっかりしていた。厩舎の他の馬も同じ物を食べているし、原因が分からない。地方の代表として、JDDでいいレースを見せたいとやってきた。残念です」と話した。馬主のサンデーレーシングのHP上では「微量のカフェインですのでコーヒーかお茶でしょう。防犯ビデオを撮っていますので、これから確認します」と原因究明に当たることもコメントしている。

 羽田盃、東京ダービーを制した地方競馬の新女王。現在は厩舎で静養中だが、今回の汚名をそそぐためにも、秋にはさらに強い走りを見せてくれることが期待される。

2011年7月9日土曜日

地方競馬初、大井競馬に手術室などの設備を設置

 東京シティ競馬(TCK)は、大井競馬場装鞍所内に地方競馬では初めてとなる二次診療施設を設置しました。
 国際交流競走を実施している国内外の競馬場では、競走馬の骨折や急性腹症などの緊急性な処置を必要とする場合に、24時間体制で応急処置や各種手術が迅速に行われる診療体制が整備されています。現在、大井競馬場内には競走馬に全身麻酔下での応急処置や治療を行える施設がなく、高度医療が行える診療環境の整備は必要不可欠でした。
 今回の二次診療施設の設置により、競走馬に外科的な処置や手術が実施できるようになります。また、各種血液検査機器を導入することで、競走馬の状態を短時間で客観的に把握することが可能となり、科学的な根拠に基づいた有効な治療や、調教進度のデータ採取など診療および調教環境の改善が期待できます。
なお、本施設は当面の間、大井競馬開催時の故障馬の処置等に使用し、本格的な施設の運用については、本年9月1日からになります。

【施設詳細】
(1) 麻酔前処置および回復室
 倒馬用スイングドア、ホイスト式チェーンブロック(2連式)、デマンドバルブ、床面及び壁面はクッション素材を採用

(2)手術室
 大動物用吸入麻酔器、人工呼吸機器、生体情報モニター、競走馬手術台、処置用マット、輸液ポンプ、血液ガス分析装置、移動式無影灯、大型吸引機、結腸台、余剰ガス排出装置、ホイスト式チェーンブロック(単式)など

(3)検査・準備室、薬品消耗品庫
 血液生化学測定機器、自動血球分析器、乳酸測定器、高圧蒸気滅菌器、医療用手洗器など
(Net-Keiba.com)

2011年7月2日土曜日

「ハピネスウェイブ」に決定 荒尾競馬 名前を公募の競走馬


 荒尾競馬組合が名前を公募していた競走馬が「ハピネスウェイブ」号に決まり、30日、同競馬場でお披露目された。名付け親は長崎市の会社員原賀由尚(ゆたか)さん(46)。馬主で生産者の村山光弘さん(49)=大津町=は「荒尾競馬の経営難が続く中、名前の通り、いい波を起こしてほしい」と話した。
 5月12日から31日まで募集したところ、全国から568通が寄せられ、村山さんが中心となって審査した。原賀さんは「馬名に込めた思い、幸せ、喜び、希望が九州から全国へ届いてほしい」とコメントした。
 ハピネスウェイブは2歳の牡馬。10日の佐賀競馬場の新馬レースでデビューする予定。(西日本新聞)
【写真】公募で名前が決まったハピネスウェイブ号と馬主の村山光弘さん(右)

福島競馬、芝コースを張り替え 放射線量を低減


 日本中央競馬会(JRA)は1日、施設内の放射線量を低減するため、福島競馬場(福島市)のコースの芝の張り替えを始めた。
 コースの4か所で測定した、地表から1メートルの高さの放射線量は平均で毎時1.87マイクロ・シーベルト。国の暫定基準値(毎時3.8マイクロ・シーベルト)は下回っているものの、ファンに安心してレースを楽しんでもらうため張り替えることにした。
 コースは全長1600メートルで、競走馬が走る幅約10メートルの部分の芝を厚さ3~4センチ除去。今後、土をならし、7月末までに張り替え作業を完了する予定。ダートコース(全長1444メートル)の砂の入れ替えも11月末までをメドに行う。除去した芝や砂については当面、敷地内に埋めて仮置きする。
 同競馬場は、東日本大震災で、観客席の屋根が落下したり、投票システムが損傷したりしたため、年内のレースは中止した。補修工事を進め、来春の再開を目指している。(読売新聞)
【写真】放射線量を下げるためはがされたコースの芝

笠松競馬 可児に場外馬券場計画


「来年度開業予定」 地元の理解課題に

 可児市中恵土地区で、笠松競馬の場外馬券売り場の建設計画が進んでいることが1日、わかった。建設されれば「シアター恵那」(恵那市)、「早朝前売発売所」(岐南町)に続く、同競馬の3番目の場外馬券売り場となる。経営難にあえぐ同競馬では、数年前に高山市で場外馬券売り場の建設計画が持ち上がったが、地元の反対などで頓挫した。馬券の販売が増えれば経営改善にもつながるが、地元住民の理解をいかに得るかが課題だ。
 可児市建築指導課などによると、建設を計画しているのは名古屋市西区の墓地販売会社「東正」。同競馬が取り扱う全国の地方競馬の馬券を販売、50インチのモニターなどでレースを放映する。売り上げの一部が同競馬の収益となる。
 延べ約2145平方メートルの敷地に「笠松競馬ミニシアター可児」の仮称で建設し、発売窓口を三つ設置する予定だという。年間稼働日は約320日、営業時間は午前10時から午後5時を想定。1日平均の利用者数は100~200人程度、年間売り上げ5億5000万円を見込んでいる。建設予定地はパチンコ店の跡地で、国道21号を挟んで大型ショッピングセンター「ラスパ御嵩」がある。
 同社が今年1月、笠松競馬に建設を打診。2004年1月に競馬法が改正され、民間会社でも場外馬券売り場の運営が可能となっている。
 同社は開設に必要な地元同意を得るため、6月中旬に市に事業概要を説明。現在は住民らと話し合いを続けている。
 同社は「9月中旬頃までに地元の合意を得て、計画から1年程度で建設できれば理想的だ」としており、建設予定の同地区の千賀昂(たかし)自治連合会長は「関係する人たちと協議を進めたい」としている。
 笠松競馬関係者は「経営は日々悪化しており、早く建設されればされるほどありがたい」としている。(読売新聞)

2011年7月1日金曜日

岐南のボートピア 設置計画知事が懸念示す

 岐南町上印食地区で浮上している競艇の場外舟券売り場(ボートピア)の設置計画を巡って、古田肇知事は30日、「笠松競馬の経営にとって致命傷となる恐れも十分あり得る」と懸念を示した。
 県議会一般質問で、渡辺嘉山議員(県民クラブ)の質問に答えた。
 古田知事は、笠松競馬関係者が同競馬存続のために行っている賞金・手当の15%カットについて、「身を削りながら経営改善努力に取り組んでいる」とした上で、同競馬を運営する県地方競馬組合の構成団体の長として「(ボートピアの設置で)馬券発売額の減少は避けられない」と答弁した。
 同組合副管理者の松原秀安・岐南町長は20日の同競馬構成団体首長会議で、「競馬への影響については理解している。町長として民意を的確に把握し、近隣市町との関係にも配慮して判断したい」と結論を留保している。
 29日に閉会した岐南町議会では、ボートピア誘致に関する請願を継続審査扱いとした。(読売新聞)