東京シティ競馬(TCK)は、大井競馬場装鞍所内に地方競馬では初めてとなる二次診療施設を設置しました。
国際交流競走を実施している国内外の競馬場では、競走馬の骨折や急性腹症などの緊急性な処置を必要とする場合に、24時間体制で応急処置や各種手術が迅速に行われる診療体制が整備されています。現在、大井競馬場内には競走馬に全身麻酔下での応急処置や治療を行える施設がなく、高度医療が行える診療環境の整備は必要不可欠でした。
今回の二次診療施設の設置により、競走馬に外科的な処置や手術が実施できるようになります。また、各種血液検査機器を導入することで、競走馬の状態を短時間で客観的に把握することが可能となり、科学的な根拠に基づいた有効な治療や、調教進度のデータ採取など診療および調教環境の改善が期待できます。
なお、本施設は当面の間、大井競馬開催時の故障馬の処置等に使用し、本格的な施設の運用については、本年9月1日からになります。
【施設詳細】
(1) 麻酔前処置および回復室
倒馬用スイングドア、ホイスト式チェーンブロック(2連式)、デマンドバルブ、床面及び壁面はクッション素材を採用
(2)手術室
大動物用吸入麻酔器、人工呼吸機器、生体情報モニター、競走馬手術台、処置用マット、輸液ポンプ、血液ガス分析装置、移動式無影灯、大型吸引機、結腸台、余剰ガス排出装置、ホイスト式チェーンブロック(単式)など
(3)検査・準備室、薬品消耗品庫
血液生化学測定機器、自動血球分析器、乳酸測定器、高圧蒸気滅菌器、医療用手洗器など
(Net-Keiba.com)