2011年7月2日土曜日
笠松競馬 可児に場外馬券場計画
「来年度開業予定」 地元の理解課題に
可児市中恵土地区で、笠松競馬の場外馬券売り場の建設計画が進んでいることが1日、わかった。建設されれば「シアター恵那」(恵那市)、「早朝前売発売所」(岐南町)に続く、同競馬の3番目の場外馬券売り場となる。経営難にあえぐ同競馬では、数年前に高山市で場外馬券売り場の建設計画が持ち上がったが、地元の反対などで頓挫した。馬券の販売が増えれば経営改善にもつながるが、地元住民の理解をいかに得るかが課題だ。
可児市建築指導課などによると、建設を計画しているのは名古屋市西区の墓地販売会社「東正」。同競馬が取り扱う全国の地方競馬の馬券を販売、50インチのモニターなどでレースを放映する。売り上げの一部が同競馬の収益となる。
延べ約2145平方メートルの敷地に「笠松競馬ミニシアター可児」の仮称で建設し、発売窓口を三つ設置する予定だという。年間稼働日は約320日、営業時間は午前10時から午後5時を想定。1日平均の利用者数は100~200人程度、年間売り上げ5億5000万円を見込んでいる。建設予定地はパチンコ店の跡地で、国道21号を挟んで大型ショッピングセンター「ラスパ御嵩」がある。
同社が今年1月、笠松競馬に建設を打診。2004年1月に競馬法が改正され、民間会社でも場外馬券売り場の運営が可能となっている。
同社は開設に必要な地元同意を得るため、6月中旬に市に事業概要を説明。現在は住民らと話し合いを続けている。
同社は「9月中旬頃までに地元の合意を得て、計画から1年程度で建設できれば理想的だ」としており、建設予定の同地区の千賀昂(たかし)自治連合会長は「関係する人たちと協議を進めたい」としている。
笠松競馬関係者は「経営は日々悪化しており、早く建設されればされるほどありがたい」としている。(読売新聞)