鳥栖市にある地方競馬場・佐賀競馬が今年、開設40周年を迎えた。地方競馬を巡る状況は厳しく、昨年12月には熊本・荒尾競馬が閉場され、九州は佐賀競馬のみとなったばかり。同競馬の昨年度の売上高もピーク時の3分の1と伸び悩む。そんな中で好調なのがインターネットによる馬券販売だ。テレビゲーム感覚で参加する若年層が多いといい、競馬場側は「若い人たちに実際に来場してもらえるようにもしたい」と鼻息が荒い。
今月15日に開催された中央競馬と地方競馬の交流戦「サマーチャンピオン」。2月の「佐賀記念」と並ぶ看板レースだが、来場者は昨年比6%減の3400人。しかし「売り上げは逆に3%増えました」と県競馬組合の渕上忠博・管理課長は笑みを浮かべた。
それを支えているのが在宅投票というネットでの馬券発売。参加者は、来場して生身の競走馬や騎手を見て投票するのでなく、ネット上でデータなどを参照するだけでバーチャルの世界で楽しんでいるという。02年の導入以降、毎年好調に伸びて売上高の20%を占め、昨年度も前年度比3%増で経営を下支えした。(毎日新聞)