累積赤字が約40億円に上る名古屋競馬(名古屋市港区)のあり方を有識者らが考える経営改革委員会が1日、名古屋市で第5回会合を開いた。競馬を運営する県競馬組合は、経費削減などで2013年度から収支の黒字化が可能だとする見通しを示した。
愛知県の外郭団体「あいち産業振興機構」の試算によると、13年度の収支見込みは6200万円の赤字だが、現在は約75%の払戻率を14年度から70%に下げた場合、14年度以降は黒字が続く。
昨年6月に払戻率を下げた全国のオートレースは売り上げに大きな変化がなかったとして、今回の試算も引き下げによる売り上げ減少はないとの前提に立った。試算では14年度は4億5600万円の黒字を見込んでいるが、その後は黒字幅が縮小し、20年度に再び赤字に戻る。
この試算に対し、競馬組合は今春から、インターネットによる馬券販売の効率化などを図ることで、さらに6300万円の経費を削減できると説明。その結果、13年度もわずかながら黒字に転じるという。
競馬組合は県や名古屋市、豊明市で構成している。(朝日新聞)