「笠松競馬を検討する会」の第2回会合は21日、羽島郡笠松町役場で開かれ、県地方競馬組合が経営の見通しを説明。実質単年度収支は、土地借地料を昨年度並みと仮定した上で本年度は4000万円、来年度は2400万円の黒字が見込まれると報告した。
競馬関係者と地元自治会、商工会の代表ら19人が出席、土地明け渡し訴訟の原告側の地主は前回に続き欠席した。
3―5年間の継続開催について、組合管理者の広江正明町長は「税金で赤字補てんをしない大前提の中、2010(平成22)年度以降は返済や償還の問題が起きてくる。先行きに確固たる見通しが立たないと、現時点で明言するのは困難」と述べた。
組合側は、昨年度の笠松競馬の地域経済波及効果は約101億円と試算。関係者の要望の高いナイター開催は、他場が設備投資に3億円から30億円を投じた例を挙げ「当初は馬券発売が増加するが、数年でダウンする傾向があり、抜本的な収支改善は望めない」と慎重姿勢を示した。
意見交換では、騎手の代表が「笠松の騎手は8カ月乗って賞金の取り分は平均50万円ほど。3年のうちに辞める人が続出する」と切実な現状を訴えた。次回は9月1日に笠松中央公民館で開かれる。(岐阜新聞)