2008年8月23日土曜日

トヨタ製造系労組、ベア千円以上が6割 販売系は1割

 トヨタ自動車グループの労組でつくる全トヨタ労働組合連合会は22日、08年春闘の最終的な回答状況を明らかにした。製造系労組の約6割がトヨタ本体の回答額(千円)以上の実質的なベースアップ(ベア)を確保した一方、販売系労組は約1割にとどまり、国内販売の低迷を背景に「製高販低」の傾向が続いている。(木村裕明)
 販売系労組(179組合)は7月末までにすべての交渉が決着した。実質ベアにあたる「賃金是正分」を獲得したのは、全体の45%にあたる81組合。有額回答が全体の約3割だった前年実績を上回った。実質ベアを獲得した組合の平均獲得額も723円と前年より126円増えた。
 販売系労組の実質ベアの要求額は平均1297円。前年の872円から大幅に上積みする強気の要求をしたが、要求と回答との開きは前年より広がった。
 トヨタ本体の08年春闘の実質ベアの回答額は3年連続の千円。製造系労組(107組合)では、前年より19組合多い65組合が千円以上の実質ベアを獲得し、うち36組合が千円を超えた。これに対し、販売系労組で千円以上を獲得したのは全体の1割強の22組合。前年の12組合より増えたものの、製造系労組との開きは依然として大きい。
 製造系労組のうち実質ベアを獲得したのは103組合。その平均獲得額は992円で、前年を100円上回った。獲得額でも販売系労組を上回っている。(朝日新聞)