経営改善4年目の金沢競馬が苦戦を強いられている。今年度前期の売得額(実質的な売上額)は前年同期比6・2%減の50億7500万円にとどまった。連日の猛暑で馬が出走を取りやめ、レースの回数が減少したことが不振の一因とみられ、入場者数も同4・8%減の13万6658人と伸び悩んでいる。
石川県競馬事業局によると、金沢競馬は通常1日11レース開催し、今年度は前期の第11回(8月15〜24日)終了時点で484レースを消化する計画だった。
しかし、連日の暑さで体調を崩して出走を回避する馬が続出。出走馬の編成を見直した結果、7月9日開幕の第8回以降は1日10レースが続き、前期終了時点の実績は計画を13レース下回る471レースとなった。
客足も鈍く、入場者の減少に加え、インターネットによる馬券販売も前年同期比8・6%減の約8億7千万円に。1人当たりの馬券購入単価は前年同期比5・6%減の1万9200円と振るわず、全体的に厳しい状態が続いている。
県競馬事業局は暑さが和らぐ秋以降、1日当たりのレース回数を12回に増やし、年間の計画レース数を達成したい考えで、「魅力あるレース編成で出遅れを取り戻したい」(総務課)としている。(富山新聞)