2011年8月6日土曜日

ボートピア誘致の請願を不採択 事実上不可能に

 岐南町の場外舟券売り場(ボートピア)誘致問題で、町議会特別委員会は5日、採決を行い、誘致への賛成を議会に求める請願を反対多数で不採択とした。特別委は全10町議で構成し、町議会9月定例会で正式に請願を不採択とする。国土交通省の通達で、議会が反対しないことが設置の条件となっており、事実上、誘致は不可能となった。

 特別委では、賛成派の議員から「地域の活性化につながる」、反対派からは「ほかの施設を誘致すべきだ」などの意見が出た。採決では委員長を除く7人が反対、2人が賛成した。

 松原秀安町長は取材に「今はコメントを差し控える。9月定例会で不採択とした際に思いを述べたい」と答えた。

 この問題では今年3月、上印食地区の自治会が「地元活性化のため」と、誘致賛成の請願を提出。町議会は「場外舟券売り場の誘致に関する特別委員会」を設置して是非を審議してきた。

 反対する住民は「教育や交通安全の面で良くない」と主張。計画地は厳しい経営が続く笠松町の笠松競馬から約2・5キロと近く、競馬運営への影響も懸念されていた。

 笠松競馬を運営する県地方競馬組合管理者の広江正明笠松町長は「結果を聞いて安心した。ボートピアは笠松競馬に影響があると反対してきた。良識ある結論が出た」と話した。(中日新聞)