2011年8月22日月曜日
「荒尾競馬で走りたい」女性騎手の卵、小山さん
来春のデビューを目指し、女性騎手の卵、小山紗知伽[さちか]さん(17)=熊本市出身=が荒尾市の荒尾競馬で研修を始めた。厩舎[きゅうしゃ]に泊まり込んで実習に励む毎日。「荒尾の馬場でレースをしたい」と夢を膨らませている。
小山さんは昨年4月、騎手を養成する地方競馬教養センター(栃木)に入所。当初13人いた同期のうち、厳しい練習に耐えて研修までこぎ着けたのは7人。女性は小山さんだけだ。
17日から、所属予定の幣旗[へいはた]吉昭さん(57)の厩舎で実習中。「馬をきちんとコントロールできるようになりたい。息の入れ方、追い方なども学びたい」。先輩騎手らと共に午前4時から6~7頭を調教し、夕方は運動させる。競馬開催日はレースを見学。空いた時間は騎手免許の試験勉強に忙しい。
センター入所前から小山さんを指導する幣旗さんは「実戦ではどんな馬も乗りこなす腕が必要。いろんな馬に乗って癖をつかみ、技術を磨いてほしい」と話す。競馬場は存廃論議のさなかにあるが、「荒尾でデビューさせてやりたいね」と“親心”を見せる。
憧れの存在という岩永千明騎手に「分からないことはどんどん聞いてね」と声を掛けてもらった、と喜ぶ小山さん。「厩舎の人たちも優しく迎えてくれ、何とか頑張れそうです」。研修は来年1月まで続く。(熊日新聞)
【写真】「荒尾競馬で走りたい」女性騎手の卵、小山さん