2012年3月20日火曜日
門別競馬場で道営競馬初の「屋内調教坂路」完成
道営競馬初の「屋内調教坂路」が19日までにほぼ完成した。ホッカイドウ競馬を運営する北海道軽種馬振興公社(理事長・三輪茂日高町長)が昨年10月から日高町の門別競馬場に建設を進めてきた。4月中旬に竣工式を行い運用開始する。
競馬場北側に外観が出来上がった新屋内坂路は全長900メートル、幅10メートル。コースには脚の負担を少なくするためウッドチップを敷き詰めた。傾斜角度は0.5%~5.5%で、2頭の併走が可能。ハロンタイム測定表示や視認モニターテレビも設置される。
心肺機能を高める坂路調教の有効性はすでに、中央競馬の栗東、美浦でも実証済み。一昨年秋に道営競馬存続が決まったのを受け、活性化への起爆剤として、強い馬づくり、冬の間の馬場閉鎖解消による在きゅう馬の増加、質の向上を図るために同施設を建設することになった。総工費6億9000万円は、3分の2を馬産地再活性化緊急対策事業の助成金でまかない、残りを道が負担した。
北海道調騎会・若松平会長(62)も「寒冷地で通年調教を可能にする大きな拠点。坂路調教のノウハウも研究しながら強い馬を育てたい」と期待する。オープン後は、新たな“観光名所”としてファンや子どもたちへの開放イベントも計画中だ。(報知新聞)
【写真】屋内坂路坂上から見たスタート方向(上写真)。ゴール付近の外観。外壁が坂下まで長く延びている(下写真)