関東地方公営競馬協議会は30日、南関東4競馬場(大井、川崎、船橋、浦和)所属騎手の「騎手会所属騎手制度」(いわゆるフリー騎手制度)を4月1日から導入すると発表した。これまでは南関各場のいずれかの厩舎に所属することが義務化されていたが、フリーとなった場合は所属する都県の騎手会所属騎手として活動することになる。
フリーとなるための要件としては(1)南関東4競馬場のいずれかの騎手会の会員であること(2)満25歳以上(3)南関東所属騎手として継続して3年以上の騎乗経験を有すること(4)通算50勝以上挙げていることで、これら4項目を満たすのが条件。
現在でもリーディング上位騎手は厩舎に所属しながら、所属している以外の厩舎からも多くの騎乗依頼を受けていたように、実質上フリーに近い立場にあった。だが、フリー制度を明文化することで所属厩舎優先によるしがらみなどから完全に開放され自由が利くことになる。
関係者によると、既に数人の騎手がフリー化を申し出ているという。ある騎手は「騎手にとってのデメリットは少ないでしょう。特に上位の騎手にとってはフリー化したほうが動きやすくなるでしょうね」と話している。一方、調教師サイドからは「フリーの騎手のほうがレースだけではなく、朝の調教の騎乗依頼などもやりやすくなるね」との声も聞かれた。
また、他地区地方所属騎手が交流競走で騎乗する場合のその日の騎乗回数制限を、現行の4回から、8回まで(連続6回以下)に改めることも併せて発表された。(デイリースポーツ)