2012年10月23日火曜日

福山で田中騎手再デビュー 熊本・荒尾競馬廃止で引退

 昨年12月に所属していた荒尾競馬(熊本県荒尾市)が廃止され、いったん引退した田中純騎手(26)が9月末に、福山市営競馬(同市千代田町)で再びデビューした。荒尾競馬で活躍していただけに「もう一度勝負の世界で戦いたい」と騎手免許を取り直した。
 田中騎手は熊本県玉名市出身で、2003年に荒尾競馬でデビュー。06年には全国の若手騎手が競う「全日本新人王争覇戦」で準優勝するなど頭角を現した。荒尾競馬での通算成績は3042戦393勝。
 昨年12月の荒尾競馬廃止後は、北海道にある競走馬の育成牧場に移ったが、「勝負を賭けたレースの感覚が忘れられなかった」と1カ月半で退職。佐賀競馬(佐賀県鳥栖市)で厩務(きゅうむ)員をしながら復帰に向けたトレーニングを積み、7月から8月にかけて福山であった騎手免許の試験に合格した。
 福山では吉井勝宏厩舎に所属し、9月29日に騎乗を開始した。福山在籍は12月末までの予定。来年は故郷に近く、弟の直人騎手(23)が在籍する佐賀競馬に移籍する。(山陽新聞)