室蘭市本輪西町のJRA・ウインズ室蘭内に開設しているホッカイドウ競馬室蘭場外馬券所が、来年3月末で撤退することが10日までに明らかになった。発売額が年々減少し、採算が悪化していることから道が判断したとみられる。来年度以降は室蘭地区内にミニ場外馬券所を開設し、発売機能を移転する方向で検討を進めている。JRAによる中央競馬馬券発売は継続する。
同発売所は平成元年4月、ウインズ室蘭のオープンと同時に施設内の一角、28カ所の窓口をJRAから借りて開設。発売額はピークの平成3年度に1日当たり3000万円を超えていたが、その後年々減少し続け、19年度は約400万円に落ち込んでいた。 JRAは、土地、建物を所有する栗林商会と、元年度から本年度までの20年間の賃貸契約を締結。ホッカイドウ競馬は、契約更新期の本年度末に合わせて撤退する形となる。 ホッカイドウ競馬全体でも平成4年度から赤字が続いており、今年3月には道が22年度までの赤字脱却を掲げた北海道競馬改革ビジョンを策定。場外馬券所18カ所のうち、現在までに11カ所を窓口数が10以下の「ミニ場外」に移行させるなどスリム化を進めている。 新たなミニ場外馬券所について、道は室蘭近郊に開設する方向で検討している。(室蘭民法)