岩手県競馬組合は27日、今季の発売状況を県競馬組合議会に報告した。開幕から今月25日まで24日間開催した売り上げは39億200万円で、計画を1億2800万円(3.2%)下回った。
盛岡(盛岡市)、水沢(奥州市)両競馬場などの自場発売が、計画より2億8100万円(9.6%)少ない26億4000万円にとどまった。入場者数も約31万7000人と、前年同期より約2万5000人減った。
他の地方競馬で馬券を売ってもらう広域委託発売は引き続き好調で、発売額は8億1700万円と計画を3700万円(4.7%)上回った。インターネット発売は計画比1億1600万円(35.3%)増の4億4500万円だった。
宮一夫県競馬組合事務局長は「厳しい経済状況の中、自場発売の落ち込みを広域委託、インターネットでカバーし、それなりに堅調な状況にある」と分析。ホッカイドウ競馬との交流競走などを通じ、売り上げの拡大を図る方針を説明した。
県競馬組合管理者の達増拓也知事は閉会後、「岩手の経済・雇用の危機からすれば、売り上げはそれほど落ち込んでいない。底は形成されつつある」と強調し、現時点で新たなコスト削減は行わない見通しを示した。
県競馬組合はこのほか、2008年度の黒字見込み額が最終的に4800万円となることも明らかにした。(河北新報)