2009年7月7日火曜日

装蹄師6人 腕前競う 競馬場で活躍 福山の倉間さん総合V

 馬のひづめを守るてい鉄作りの技術などを競う「県装削蹄(てい)競技大会」(林田守雄会長)が6日、福山市神辺町の福山ホースクラブで行われ、福山競馬場などで働いている28~56歳の装蹄師6人が、腕前を披露した。

 大会は、近年、アルミやチタン製の既製品のてい鉄が増える中、馬に合わせて手作りされる鉄製てい鉄の技術向上を目的に1991年から毎年行われている。これまで牛と馬の競技を合同で行っていたが、今年は別々に行うことになり、馬の競技のみ競馬場のある福山市で初めて開催された。

 種目は〈1〉馬の四肢の故障などを見極める装蹄判断〈2〉鉄棒(長さ約30センチ)からてい鉄を作る造鉄〈3〉馬にてい鉄を付ける実馬装蹄――の三つ。装蹄師らは、汗だくになりながら1本の鉄棒をガスバーナーで赤く熱し、金づちでたたいてU字型のてい鉄を作ったり、馬のひづめを少しずつ削っててい鉄を付け替えたりしていった。

 総合優勝した福山市曙町の倉間正夫さん(44)は「緊張したが、いつも通りにやろうと心掛けた。これからも馬に喜ばれる装蹄をしていきたい」と喜んでいた。(読売新聞)