ばんえい新人ジョッキーが世界へ進出? 1月にばんえい競馬でデビューした林義直騎手(22)が、長身ジョッキーとしてギネス申請される。身長はバスケットボール選手もびっくりの191センチ。体重制限のある騎手では珍しい長身に、主催者側では、「ギネス・ワールド・レコーズ」への申請、登録へと動きだしている。本人はデビュー後まだ勝ち星がなく、初勝利、さらに身長同様のビッグなジョッキー目指し奮闘中だ。
体重1トンのばんばと並んでも、目線はほぼ同じ位置にある。10日にデビューしたばかりの林騎手だが、存在感では31人いるばんえい騎手の中でもひときわ目立つ。身長191センチ。それまでの最長身だった船山蔵人騎手(25、182センチ)より9センチ高い。プロバスケットボールのレラカムイ北海道の中心選手で、190センチの折茂武彦をも上回る。足は29センチというビッグサイズだ。
デビューから前開催まで計8レースに騎乗した。3着(2回)が最高で待望の初勝利はまだ挙げていない。「馬越しにゴールが見えすぎて焦ってしまう。馬の世話は楽だけど、背が大きくて得をしたことはないです」と苦笑する。大きすぎるがゆえの悩みもあるが、その大きさで、名前を売る機会を得ることになった。
ばんえい競馬を運営するオッズパーク・ばんえい・マネジメントでは「現在、主催の帯広市とともにギネス世界記録の申請、登録への準備を進めています。世界でもこんな大きな騎手はいないですし、全面的に売り出していきたい」とびっくりプランを明かした。当の本人も「皆さんに喜んでもらえるよう、身長以外でも1番になりたい」と発奮材料にしている。
伊達市で生まれ育った。大手牧場の競走馬を見て育ち、幼少時から騎手を志していた。しかし、中学卒業時で身長は187センチに伸びた。高校ではバスケットボール部に所属し、一時は騎手への道はあきらめた。それでも減量やケガなどを乗り越え、2度目の受験で騎手に合格した。「自分にしかできない騎乗スタイルを早くみつけて活躍していきたい」と、大きな目標を持っている。(日刊スポーツ)