石川県競馬事業局が18日までにまとめた金沢競馬の2009年度決算(県営開催分) によると、実質収支は7200万円の赤字になった。赤字は3年ぶりで、07年度に策定 した経営改善3カ年計画で見込んだ3300万円の黒字は達成できなかった。
金沢競馬は、07年度から3カ年で経営を黒字化できなければ、廃止が検討されること になっていたが、急速な景気後退を受け、存廃の判断は今年度に先送りされている。今年 度は、開幕から20日間の売得額(実質的な売上額)が前年度比4・5%増の23億38 00万円と好調で、同局は「このペースを維持し、まずは収支均衡を目指したい」として いる。
09年度の赤字は、景気悪化に伴う馬券購入単価の落ち込みで、売得額が前年度に比べ 4億5500万円減少したことや、書き入れ時の年末年始のレースが降雪で中止となった ことが要因という。
09年度は72日間開催し、入場者数は前年度比6・6%減の22万5千人。1人当た りの馬券購入単価は同6・4%減の2万500円となった。前年度からの繰越金8300 万円を含めた歳入は92億7233万円、歳出は92億6793万円で、形式収支は44 0万円の黒字だった。
経営3カ年計画の初年度は売得額約98億7800万円で約1100万円の黒字、2年 目は約101億4800万円を売り上げ、約6500万円の黒字を達成していた。(富山新聞)