荒尾競馬の廃止に伴う清算について、荒尾市の山崎史郎総務部長は13日の市議会一般質問で、「市民への行政サービスを制限することになるかもしれない」と述べ、財源確保のため来年度に予定される土木・建築関係の新規事業を一部中止する考えを示唆した。
市は、これまで、債務返済のため第3セクター等改革推進債(3セク債)を活用することを表明した。しかし、競馬場関係者への協力見舞金は3セク債で賄うことはできず、一般財源や財政調整基金などを充当することになる。その分、市の財政が圧迫されることになる。
山崎部長は「できるだけ市民に負担をかけたくない。市税増税は考えておらず、補助金や市職員給与カットも極力避けたい」とし、事業の一部中止で対応する姿勢を見せた。
また、山崎部長は、荒尾競馬場で発売している他競馬場の場外馬券(2010年度実績は約29億4000万円)や、荒尾競馬場に現在48頭が所属する九州産馬の生産者への影響を懸念し、地方競馬全国協会などと調整する意向を明らかにした。(読売新聞)