12月で競馬事業を廃止する方針を決めた荒尾市は30日、廃止に伴い関係者に支払う協力見舞金について、職種ごとに交渉を始めたことを明らかにした。前畑淳治市長は「できるだけ早く交渉を終え、年内に支給することが目標」と話した。
市によると、22日と24日、馬主会の会長ら各職の代表者と個別に会い、協力見舞金の額を提示した。いずれも過去に廃止された地方競馬場の例を参考にしたという。
前畑市長は見舞金の総額について「すべての交渉が妥結したら、予算計上して議会の承認をいただく。公金を使うのだから、その際金額を市民にも明らかにしたい」と話した。
市は並行して再就職支援も始めている。専門職の102人にアンケートを送付し、70人から回収。現時点で「引き続き競馬関係の仕事に就きたい」と答えたのは▽調教師86%▽騎手33%▽厩務(きゅうむ)員71%--に上るという。
市は24日、前畑市長名で全国16の地方競馬の主催者に、荒尾競馬関係者の再就職に協力を求める依頼文書を送った。受け入れ可能性の有無などを尋ねており、10月中の返答を待っているという。(毎日新聞)