今年度計画見直し 発売収入12億円増の130億円
県競馬組合は、2011年度の年間収支計画の見直しを行った。第2期(5月14日~9月26日)までの収支実績を踏まえたもので、収入面では発売収入を12億1000万円増の130億6500万円に上方修正。一方、支出面では、販売費・管理費を3億3700万円増の42億8000万円とした。販売関連機材の更新など、12年度以降に予定していた計画を前倒しするもので、これにより組合側は後年度の運営費を削減するなど収支改善を図りたい考えだ。
同組合の運営協議会で了承された見直し計画によると、収入の大きな柱となる岩手競馬の発売収入は、変更前の118億5500万円から上積みした。第2期までの実績が計画額を上回るなど顕著に推移したことが要因。ただし、第3期以降の発売額については、今後の降雪などのリスクも勘案しており、これまで通り当初計画額をベースに1日当たりの発売額を前年度比80%とするなど堅く見積もった。
また、日本中央競馬会(JRA)から岩手競馬に拠出する特別支援金(南部杯発売額の5%)が確定したことに伴い、その他収入を18億700万円から19億1300万円と1億円ほど増やした。
対する支出の販売費および管理費では、競走関係費が出走頭数の減少により、当初計画の12億700万円から11億7700万円となった半面、事業運営費は27億3600万円から31億300万円と3億6700万円増額した。当初計画より収益の増加が見込まれることを受け、今年8月に策定した同組合の事業収支改善計画に基づく収支改善策を前倒しで実施しようとするもの。
具体的には勝ち馬投票券発売機の導入や老朽設備の更新を図るほか、支払期限を来年度まで延長する予定だった現行のトータリゼータシステムのリース料を支払うことにより、翌年度以降の事業運営費を削減する。
この結果、変更前の計画では当期利益を9400万円と見込んでいたが、一連の見直しにより1000万円減額し、8400万円の黒字と修正している。(岩手日日新聞)