2009年12月17日木曜日
公費投入に批判 帯広競馬場複合施設化説明会
オンブズマンの会 「行政はギャンブルでない」
帯広競馬場の複合施設化で、帯広市は16、17の両日、市商店街振興組合連合会(夷石行夫理事長)の関係者、とかち市民オンブズマンの会(長谷川亮会長)と相次いで会合を開き、事業計画を説明した。中心街関係者は事業計画に一定の理解を示す一方、オンブズマン側からは公費投入や行政執行のあり方について批判が噴出した。(中津川甫、大谷健人)
中心街関係者は好意的意見
市振連関係者への説明会は16日午後6時半から市内の坂本ビルで開かれ、約20人が参加した。出席者からは街なかのにぎわい創出に向けて、計画を好意的に受け止める意見が多かった。
市側は「とかちむら」をコンセプトにした民間会社の事業提案をスライドや模型を使って説明。産直市場、レストラン、物産館などで十勝の魅力を発信し観光名所にする考えを伝えた。商店街側は「(商店街と競馬場の)両方にメリットがでるよう協力したい」などと応じていた。
オンブズマンとの懇談会は17日午前10時、市役所で開かれ、オンブズマン側から10人が出席した。市商工観光部は民間会社への補助として、現時点で想定される2億円程度のほかに金利(2.5%)負担も発生すると説明。特別会計で支出している競馬場賃料1億5000万円のうち、複合施設の借地料は一般会計で負担する考えを説明したが、想定額は明言しなかった。
オンブズマン側からは「あれだけの土地なら最低でも(借地料は年間)1000万円は要求される。競馬の負担を減らすためなら話が全然違う」「(競馬に対し)一般会計から持ち出さないとした市長の方針は撤回するのか」などの懸念が噴出した。総事業費や補助額についても「税金を使う事業でありながら、まちづくり懇談会では説明が一切なかった。行政はギャンブルではない」と述べ、説明不十分の場合は市民訴訟も示唆した。(ばんえい十勝劇場ブログ)
<写真>帯広競馬場の複合施設化で意見交換する市担当者とオンブズマンの会のメンバー