2010年10月2日土曜日
「夢、目標へ頑張って」大津の小学校 落馬で障害 福留さん講演
落馬事故で下半身不随の障害を負いながらも、障害者乗馬の普及活動に取り組んでいる元調教助手の福留健一さん(40)=栗東市川辺=の講演会が1日、大津市立仰木の里東小(堤三枝子校長)で開かれ、6年生123人が聞き入った。
福留さんは2008年9月、調教中に落馬し、車いすの生活に。一時は自殺も考えたが、家族や友人に支えられてリハビリに励んだ。
今年4月には、再び馬に乗れるまでになった。現在は、障害のある人が乗馬でリハビリ効果や心の安らぎなどを得ることを目指す「障害者乗馬」の普及を行う団体「レインズ」の代表として、馬の育成などを行っている。
講演で、福留さんは「事故に遭ったからこそ、人の優しさ、温かさを知ることができた。馬に携わる仕事と、障害者に役立つ仕事ができている私は恵まれている」と語った。
また、乗馬でパラリンピックに出場するのが夢といい、「障害があっても、出来ることがある。みんなには可能性がもっとある。夢や目標に向かって精いっぱい頑張って」と呼びかけた。
仲程潤弥君(11)は「家族、友達への感謝の気持ちを大切にしないといけないと感じた」と言い、吉川愛真(あみ)さん(12)は「あきらめない挑戦心に勇気づけられた」と話していた。(読売新聞)
【写真】児童たちの前で経験を話す福留さん(大津市立仰木の里東小で)