2012年11月29日木曜日

園田競馬場、ナイター開催で入場者と売上増


 今年9~11月にナイター競馬を実施した尼崎市の園田競馬場で28日、県競馬組合と地元自治会の代表者らが話し合う「周辺改善委員会」が開催された。組合側は、入場者数や売り上げがナイター開催日に増加したと報告。来年4月5日からナイターを継続実施する方針も明らかにした。
ナイターは9月7日~11月9日の毎週金曜日に計10回開かれた。組合によると、昨年の同時期の平日に比べると、1日平均入場者数は36%増の4421人、売り上げは10%増の6303万円だった。場外や在宅で購入できる馬券も含めたすべての売り上げは18%増の1億6216万円。同組合は「すべての数字が伸びて、女性客やカップル、サラリーマンといった客層も多かった。ナイター効果が現れた」と報告した。
一方、年間を通じた入場者数や売り上げは前年度より数%減ったことから、自治会側からは「ナイター効果がどれほどあるか疑問だ」との厳しい意見も出たが、来年の継続開催について異論は出なかった。
【補足】
福山の廃止など、地方競馬でいいニュースが少なかったので、少しでも前向きになれるニュースを。
本当は平日のナイター開催をもっと増やしたいんでしょうけど、園田は住宅地と競馬場が近いせいで市民団体などから相当抵抗されてるんですよね。ようやく実現したナイターなので無理はできないところ。
一方で来年のナイター実施に反対されなかったのはよかったですね。園田も来場者が夜の住宅街を通って帰宅しないよう、無料の送迎バスの利用を促したりといった配慮に一定の評価が得られたのでは。(Net-keiba.com)

2012年11月28日水曜日

競馬場跡地活用策の課題浮上


 福山市が福山競馬の来年3月末での廃止を決めたのを受け、競馬場がある約15ヘクタールの市有地の活用策が課題に浮上している。厳しい経済状況が続く中、既に廃止されたほかの地方競馬場では、利用の道筋がすぐにつかないケースが目立つ。市は競馬関係者の雇用対策を最優先とし、跡地活用は「白紙」としている。
 福山競馬場は1949年、JR福山駅南約3キロの芦田川東岸の市有地に造られた。施設東側に面する市道の路線価(7月発表)は1平方メートル当たり7万円前後。単純計算すれば約15ヘクタールの市有地は100億円以上の価値になる。
 「中心市街地に残る最後の広大地」。羽田皓市長は27日の記者会見で跡地をこう表現し、続けた。「(2016年の)市制施行100周年をにらみ、市に資する活用を検討する」
 地方競馬場を既に廃止したほかの自治体も広大な跡地を「未来のまちづくりの核」として活用策を探っているが、数年でめどをつけるのは容易ではない。
 群馬県の高崎競馬場廃止から8年後の今年、コンベンション施設の整備を決めた同県は「中心部で立地が良い分、意見集約に時間がかかった」という。長年の大学誘致を昨年度諦めた栃木県足利市は「経済情勢と少子高齢化が厳しく、練り直し」と嘆く。
 益田市は約8ヘクタールを市土地開発公社に競馬の累積赤字約15億円と同額で売ったが、公社は「分譲で売れたのは2割。広すぎる」ともてあましている。数億円の施設解体費が壁となり、全体の解体を先延ばして場外馬券場の民間貸与などで収益を得る自治体もある。
 福山市はかつて防災公園整備を計画したものの土地を取得できなかったことがある。ただ防災公園には「川の氾濫の恐れがあり、不向き」(市幹部)とする。
 市が「白紙」とする一方、企業や市民の関心は高まっている。
 福山市などに店舗を展開するスーパーの担当者は「駅から近く関心はある。広大だが、市が切り売りなどを決めれば検討したい」。広島市などで大型ショッピングセンターを運営する業者は「市の考え方を情報収集している」と明かす。(中国新聞)
【写真説明】来年3月末の廃止後の跡地活用策が課題に浮上している福山競馬場

福山競馬:来年3月末で廃止 羽田市長「断腸の思い」


 経営不振の福山市営競馬について、同市の羽田皓市長は26日、競馬関係者らに「今年度限りで廃止せざるを得ない」と伝え、来年3月末での廃止を表明した。存続条件だった年間黒字がほぼ絶望的になっていることに加え、来年度予算ではどうしても1億6000万円以上の収支不足になると説明。「経営環境は日々厳しくなる。こんな形で結論を伝えることになり、断腸の思い。申し訳ない」と陳謝した。今後、補償として競馬関係者に支払う協力金や再就職先などの協議を始める見通し。
 同日、市役所に県調騎会や馬主会の幹部らを集め説明した。同競馬は今年度上半期(4〜9月)で2108万円の赤字が確定しており、羽田市長は「下半期で2000万円を上回る黒字を出すことは極めて困難」と説明。収支不足が見込まれる1億6000万円について、「歳入を多く見積もっても現実的ではない。歳出を削っても遠く及ばない」として、予算編成が不可能とした。また年度途中でなく、年度末での廃止としたことについては「状況を考えると3月末が適切とは思わないが、63年も続いた事業。有終の美として最後まで頑張ってほしい」と述べた。(毎日新聞)

福山競馬廃止 支援対象は騎手ら728人


 廃止方針が決まった福山競馬について、福山市の羽田市長は27日の定例記者会見で、支援対象となる調教師や騎手などの競馬関係者が728人(4月1日現在)であることを明らかにした。庁内に連絡会議を設置し、職業訓練をあっせんするなど全庁体制で再就職を支援するとしている。
 約4万5000平方メートルに及ぶ跡地の利用に関しては、「現時点では白紙」とし、2016年の市制100周年をにらみ、今後、検討していくことを示した。
 また、この日は26日に続いて関係者への説明会が市役所で開かれ、調教師や馬主ら82人が出席。「経営に無駄が多かったのではないか」「市から出向している職員の雇用だけは守られるのか」など厳しい言葉が2時間にわたり投げられた。
 羽田皓市長は別の会議のため欠席し、開原算彦副市長が廃止の理由などを説明した。質疑では「今後も話し合いの場を」という要望や、「廃止が決まってから意見を言っても仕方ない」といった失望の声もあった。
 高本敏明・県調騎会元会長(65)は「将来への不安が募る。これからの協議が大事だ」と話した。
読売新聞)

2012年11月27日火曜日

福山競馬廃止 赤字ならやむを得まい


 公営ギャンブルの存続へ納税者の理解が得られるかどうか。ハードルは高くなっていると言わなくてはなるまい。

 存続か、廃止か、そのはざまで揺れてきた福山競馬について、福山市の羽田皓市長は本年度末の廃止を正式表明した。2002年に益田市の益田競馬が55年の歴史を閉じており、これで中国地方からすべての競馬場が姿を消す。
 福山競馬は1949年に開設され、68年から福山市の単独開催に移行する。これまでに約400億円を市財政に繰り入れ、学校やスポーツ、文化施設の建設などに貢献してきたことは評価されよう。
 しかし、レジャーの多様化や景気の低迷により、公営ギャンブルを取り巻く環境は次第に厳しくなった。98年度からは収益を繰り入れできなくなり、赤字は約19億円と累積している。
 今も500人余りの雇用の場であり、安易な切り捨ては過去できなかったのだろう。関係者はぎりぎりまで活路を探ってきたに違いない。
 先月から日本中央競馬会(JRA)会員向けインターネット馬券購入システムを採用した。出走頭数を増やしてレースを活性化させようと、馬主会が競走馬30頭を買い入れる計画が浮上、女性騎手の期間限定の参入も話題になっている。
 しかし、公営ギャンブルは収益を自治体財政に繰り入れる点に存在意義があったはずだ。赤字を一般会計から穴埋めして事業を維持し続けるようなら、納税者の理解は得られまい。
 福山競馬は実質単年度収支の黒字が困難になったうえ、地方競馬全国協会の補助金の総額が来年度は大幅減額される見通しになった。有識者の検討委員会はおととし、「速やかな廃止」を前提に、単年度黒字を確保できる場合に限って継続するよう、答申していた。
 熊本県の荒尾競馬の例だと、単年度黒字だったものの、今後の経営改善を見通せないため廃止にしたほどだ。福山競馬の廃止表明はやむを得ない決断だったのではなかろうか。
 地域経済が疲弊する中で今後は厩務(きゅうむ)員らの雇用問題が浮上する。競馬関係の職場への再就職希望もあろう。市はあらゆる手だてを講じてほしい。
 公営ギャンブルの是非は社会道徳の視点から論じられたこともある。それを別にしても、自治体の事業のままでは民間のような経営感覚は期待しにくい。
 北海道帯広市の「ばんえい競馬」は運営の民間委託で生き残りを図り、観光PRにも力を入れているようだ。
 しかし、一般にはまちづくりの中での観光資源としての位置付けは弱かったのではないか。「みるスポーツ」として若者や女性を引きつける魅力に乏しかった現実があろう。
 広島市の広島競輪も廃止も含めた事業の在り方の検討に入っている。今後10年の収支見通しは厳しく、築40年を超える施設の改修も避けて通れない。
 一方、廃止となった場合、地元への経済効果や雇用への影響を推し量ることに加え、跡地利用も長期的なまちづくりのビジョンを持って当たらなければならない。広大な公有地が場当たり的に売却されることは避けたい。これは福山競馬の跡地利用も同じであろう。(中国新聞)

競馬廃止に「残念」「理解」


 福山競馬の本年度末での廃止を福山市の羽田皓市長が正式表明した26日、市民の間には中国地方唯一の競馬の廃止を残念がる声が上がった。一方、赤字事業の廃止はやむを得ないとして、市の判断を支持する意見も目立った。
 「空襲で焼けた街が復興したのは競馬のおかげ」。同市伏見町の自営業市場久雄さん(70)は、学校建設など戦後の復興を支えた福山競馬の歴史を振り返る。1949年の開設以降、総額約400億円を市の一般会計に繰り入れてきた。
 福山競馬はアラブ馬の聖地でもあった。地方競馬最多の55勝を上げ今年7月引退したモナクカバキチなどの名馬を輩出。カバキチを応援し続けた同市西桜町の主婦小白良子さん(49)は「懸命に走る馬や支える人たちを間近で応援するのが楽しみだった」と廃止を残念がる。約30年競馬場に通う同市緑町の会社員高橋秀司さん(53)も「福山の文化がまた一つ消えてしまう」と話した。
 福山商工会議所の林克士会頭は「競馬関係者の雇用確保に特段の配慮が必要だ。跡地活用を含め、市と連携し今後の対策を検討したい」とコメントした。(中国新聞)

2012年11月23日金曜日

福山競馬に女性騎手2ヶ月


地方競馬に7人しかいない女性騎手の下村瑠衣(るい)さん(19)が24日から2カ月間、福山競馬で騎乗する。昨年12月に福山競馬で2勝をあげた験を担ぎ、遠征先に選んだ。「思い出がある競馬場を存続してほしい」との願いをレースに込める。
 北海道日高町のホッカイドウ競馬に所属する若手。青森県八戸市出身で3歳から乗馬クラブに通い、小学1年で騎手を志した。しかし昨年4月のデビューから初勝利まで4カ月かかり「騎手に向いているのか」と自問自答したという。
 転機は、昨年12月に福山競馬であった女性騎手限定レース。ここで2勝を上げ、自信を取り戻した。現在312戦6勝。「再び福山で活躍したい」と意気込む。来年1月27日まで18日間騎乗する。
 福山競馬は、本年度で事業廃止の方向が明らかになっている。(中国新聞)

佐賀競馬40周年 あす、イベント開催


 移転開設40周年を迎える佐賀競馬で23日、記念イベントが開かれる。これまで九州の地方競馬場同士で実施してきた「九州大賞典」を全国交流競走として開催、県産牛乳やお菓子の無料配布やお笑い芸人のステージイベントなどで盛り上げる。
 佐賀競馬は1972年に佐賀市から鳥栖市に移転。昨年末、荒尾競馬(熊本)が廃止となり、九州唯一の地方競馬となった。当日は午前9時半に騎手の出迎えで入場開始。第10レース(午後4時10分出走予定)は重賞・九州大賞典で、高知から1頭が参加、計9頭で争う。
 当日はお笑いタレント楽しんごさんのステージ(午後2時20分、同3時半ごろ)や仮面ライダーオーズキャラクターショー(午後1時50分、同3時ごろ)も。このほか、先着で県産牛乳や丸ぼうろをプレゼント。第7レース(午後2時15分発走予定)の三連単配当金の下2けた数字によって佐賀牛やハムセットなどが当たる「ラッキーカード」も贈る。入場料100円。電話0942(83)4538。(佐賀新聞)

2012年11月21日水曜日

山口騎手 国内外トップ級大会出場へ


 国内外のトップ級の騎手が集う日本中央競馬会(JRA)の第26回ワールドスーパージョッキーズシリーズ(WSJS、24、25の両日、東京競馬場)に、佐賀競馬(鳥栖市)所属の山口勲騎手(42)が初めて出場する。佐賀競馬からの参加は、2001年以来の11年ぶりで2人目。山口騎手は「上位に入って九州の地方競馬をアピールしたい」と意気込んでいる。(池田亮)
 WSJSは、15人が2日間で計4レースに騎乗し、各レースの順位に応じた得点の合計で競う。国内からは、地方競馬代表の山口騎手のほか、5月の日本ダービーを制した岩田康誠騎手、10月の菊花賞で勝利した内田博幸騎手らJRA所属の年間最多勝(リーディング)の上位6人が出場。海外からは、今年の凱旋門賞でオルフェーヴルに騎乗したクリストフ・スミヨン騎手(ベルギー)や、秋の天皇賞で優勝を飾ったミルコ・デムーロ騎手(イタリア)ら8人が招待されている。
 山口騎手は1987年にデビューし、これまでに5回の年間最多勝をマーク。今年8月には、通算3000勝を達成した。10月に佐賀競馬場などで開かれた全国の地方競馬騎手によるレースで1位となり、WSJSへの出場を決めた。
 WSJSの騎乗馬は抽選で決まるため、レース展開が予想しにくいが、山口騎手は「地方競馬の騎手にとっては、夢の舞台。臆することなく、普段通りの気持ちで臨みたい」と意欲をのぞかせる。
県競馬組合の昨年度決算認定
 県競馬組合(管理者・坂井浩毅副知事)の定例議会が20日、鳥栖市内で開かれ、2011年度決算が認定された。
 歳入総額は約112億9400万円。馬券の売り上げは、インターネット発売が好調だったが、場内発売の減少で、前年度比1・5%減の約102億7000万円だった。歳出総額は約115億800万円で、賞金や出走手当、人件費を削減するなどしたため、前年度より約1億7100万円ダウンした。
 10年度の赤字穴埋めのために、11年度歳入から約2億4800万円を前借りで充てており、その分を考慮すると、11年度の単年度収支は約3400万円の実質的な黒字という。累積赤字額は約2億1300万円。読売新聞)

【写真】「九州の地方競馬を全国にアピールしたい」と抱負を語る山口騎手

佐賀競馬単年黒字 3年ぶり、3500万円


 佐賀競馬を運営する県競馬組合(管理者・坂井浩毅副知事)の定例議会が20日、同競馬場で開かれ、約3500万円の黒字となった2011年度決算を認定した。本年度予算から繰り上げ充用し、単年度収支は3年ぶりの黒字。約2億4800万円あった累積赤字は約2億1400万円に圧縮された。
 11年度決算は歳入約112億9500万円で、前年度より約1億3700万円(1・2%)の減。歳出は約115億900万円で、1億7200万円(1・5%)の減となった。差し引き2億1400万円の歳入不足となり、本年度予算から繰り上げ充用した。
 景気の長期的な低迷などで売り上げは年々減少し、発売金額から返還金を除いた売上金は前年度比1億5100万円(1・5%)ダウン。一方で、賞金・奨励費、人件費などの削減に取り組んだ結果、単年度収支は黒字となった。
 本年度も今月4日までの売り上げ総額は前年度比95%と減少し、厳しい状況が続いている。同組合は、40周年記念「九州大賞典」や重賞競走「佐賀記念」の開催に加え、11月から始まったJRAの「I-PAT」によるネット発売を増収策の一つに収支改善を図りたいとしている。(佐賀新聞)

2012年11月20日火曜日

「廃止本当か」「寂しい」 福山競馬、関係者やファン動揺


 福山市が福山競馬について「来年度予算は組めない」と関係者に伝え、事実上、本年度での事業廃止方向が明らかになった19日、厩務(きゅうむ)員や調教師たち関係者やファンに動揺が広がった。「継続に向けて経費を削る余地はまだある」との声の一方で、「運営は厳しく、やはりか」と気落ちする姿もあった。
 「本当に廃止の方向なんか」。競馬場の厩舎で作業をしながら厩務員岡野雅樹さん(32)がつぶやいた。一人息子はまだ5歳。「どうせやめるなら、早く雇用や生活費の補償について話し合いたい」
 40年働くベテラン厩務員の世良吉正さん(65)は「職場がなくなると思うと寂しい」と馬をなでた。働き始めたのは高度経済成長期の最中。福山競馬は計約400億円を市の財政に繰り入れ、公共施設整備などに貢献してきた。「生活をどうすればいいんでしょうか」と肩を落とす。
 競馬ファンとして通い詰めた元厩務員の会社員加藤隆由さん(38)=岡山市南区=は「福山のシンボルがなくなってしまう」。会社員神原伸二さん(46)=福山市松永町=は「中国地方唯一で自慢だったのに」と残念がった。
 福山競馬は現在、累積赤字18億6900万円を抱え、経営難は深刻。本年度上半期(4~9月)の収支も約2100万円の赤字を計上した。市は18日、一部の競馬関係者に来年度の事業継続は不可能との認識を伝えた。羽田皓市長は近く廃止を表明するとみられる。
 ただ調教師の渡辺貞夫さん(64)は「本当にこれ以上の経費削減はできないのかね」。廃止の方向にそう疑問を呈した。(中国新聞)
【写真説明】馬をなでながら福山競馬の行方に不安を隠せない世良さん

2012年11月18日日曜日

福山競馬廃止表明へ


 福山市が累積赤字19億円を抱える福山競馬について、「来年度の予算は組めない」として競馬事業の継続は不可能との認識を一部競馬関係者に伝えたことが18日、分かった。売り上げの減少が深刻化し、市が事業継続の条件とする本年度の「実質単年度収支の黒字」は困難な情勢。羽田皓市長は近く、本年度内での廃止を表明するとみられる。
 廃止されれば、中国地方に地方競馬はなくなる。存廃の岐路にあるほかの公営ギャンブルにも影響を与えそうだ。
 複数の競馬関係者によると、市幹部が18日、競馬関係者の一部に「売り上げの減少は深刻」などと伝え、事業の継続は不可能との見方を示したという。
 本年度の上半期(4~9月)収支は、約2100万円の赤字を計上。1日当たりの売り上げも、当初予算の見込みを下回った。市は今月の市議会競馬事業特別委員会などでは、来年度の予算編成について「厳しいが可能かどうか検討を続ける」と説明した。(中国新聞)

2012年11月17日土曜日

福山競馬「フルゲート作戦」  東京都馬主会から30頭購入へ


 厳しい経営が続く福山競馬の魅力を向上させようと、県馬主会は、年内にも東京都馬主会から競走馬約30頭を購入することを決めた。福山競馬では現在、競走馬が約320頭しかおらず、10頭立てに満たないレースが多いため、出走頭数を増やして観客を呼び込もうとの狙い。県馬主会の岡田義見会長は「できるだけ早くフルゲート(10頭立て)で、1日11レースを開催してもらいたい」と意気込む。
 今月、川崎市で行われた全国の馬主会会議で、岡田会長が事業存続への協力を呼びかけたところ、東京都馬主会が協力を申し出た。同馬主会から1頭あたり20~30万円で購入するという。
 福山競馬では1日11レース以上を目標にしているが、競争馬の数が少ないため、今年上半期(48日間)では、24日間で1日10レースの編成になった。
 また、県馬主会などでつくる福山競馬振興協議会は、競馬事業の存続を求めて羽田皓市長宛ての陳情書を市に提出。2014年度からは、改正競馬法により、現在約75%の払戻率を70~80%の範囲で決められるようになるため、同年度の収支を存廃の判断材料にするように求めている。
 市は「あくまでも実質単年度収支の黒字が事業継続の条件、という答申に沿って判断をする」としている。読売新聞)

2012年11月16日金曜日

福山競馬「事業継続厳しい」


 福山市は15日の市議会決算特別委員会で、福山競馬の本年度の上半期(4~9月)収支が、2千万円程度の赤字だったことを明らかにした。本年度収支と来年度予算について、事業継続の条件とする実質単年度収支の黒字が「大変厳しい」との見方をあらためて示した。
 市財政政策課は第1四半期(4~6月)の赤字額(1085万円)を挙げ「第2四半期(7~9月)もほぼ同程度」と説明。正式な額は16日の市議会競馬事業特別委で公表するとした。
 また佐藤彰三財政局長は「来年度の予算案を詰めているが、収入と支出に大きな差が生じて苦慮している。経費節減などで(黒字を確保できる)予算案を組めるように取り組みたい」と述べた。
 市議からは「将来の財政運営を考え(単年度収支の黒字が継続条件の)答申を基に賢明な判断を」「廃止後の方策を関係者と話し合う場を設けるべきだ」などの意見が出た。
 広島県馬主会や県調騎会などでつくる県福山競馬振興協議会は、売上金の払戻率が柔軟化される見通しの2014年度までの継続を市に陳情している。これについて佐藤局長は「数年先をにらんで答申を凍結すると、赤字を垂れ流すことになりかねない。答申に沿って、できることを最大限努力する」と述べた。(中国新聞)

ホッカイドウ競馬、2年連続売り上げ増


 道営ホッカイドウ競馬は15日、今季の全日程(80日)を終了した。売り上げは2年連続で前年を上回って、119億9000万円となり、道の発売計画額(119億8000万円)をわずかに上回った。7年ぶりに計画額を超えた前年に続いて、好調な売り上げを記録した。道競馬事業室によると、インターネット販売が好調で、開催79日目の時点で、前年の販売額を1割上回った。10月から、全国約117万人が登録する日本中央競馬会(JRA)のインターネット販売システムからも、道営競馬の馬券を購入できるようになり、ネット購入を後押ししたとみられる。日高町の門別競馬場には、閉幕を惜しむ多くのファンが訪れ、熱戦を繰り広げる馬たちに声援を送っていた。読売新聞)
【写真】今季の最終レースで競走馬に声援を送る競馬ファンたち(15日、日高町の門別競馬場で)

2012年11月10日土曜日

大井の坂井英光騎手、地方競馬通算1500勝達成


 9日、川崎競馬場で行われた1R・新馬2()()で、2番人気のセイントスターが優勝。騎乗していた坂井英光騎手(37歳、大井・栗田裕光厩舎所属)は、954月のデビューから177か月、13589戦目で地方競馬通算1500勝達成となった。地方競馬では史上146人目、現役では59人目の快挙となる。
 なお、1,500勝達成記念表彰式は、1111()に大井競馬5レース終了後、大井競馬場賞典台で実施される。(NETKEIBA.COM)

【坂井英光騎手プロフィール】 1975411日生まれ(37)
1995
1995411日初出走 1995623日初勝利

【主な重賞勝ち鞍】 08年大井記念(大井)コウエイノホシ 09年サンタアニタトロフィ(大井)ブルーホーク 11年船橋記念(船橋)ジーエスライカー 12年アフター5スター賞(大井)ジーエスライカ

金沢競馬黒字14日間のみ


· 山本正広・県競馬事業局長は9日の県議会決算特別委員会で、金沢競馬の2011年度の開催日66日のうち、黒字だったのは14日にとどまったことを明らかにした。西田昭二副委員長(自民)の質問に答えた。
 同事業局競馬総務課によると、11年度の赤字額は2255万円で、10年度の3664万円から縮小した。
 金沢競馬では、売り上げに連動する払戻金などを除き、発券の委託費やガードマンの人件費などの固定経費が、開催日1日あたり約2300万円かかる。
 これを賄うには金沢競馬や他の地方競馬、インターネットなどでの馬券販売で1日あたり約1億4500万円の売り上げが必要だが、11年度は1億2452万円にとどまったという。
 金沢競馬は03年度に過去最大の4億200万円の赤字を記録。その後、経営改善に取り組み、一時は黒字化したが、09年度からは赤字が続いている。読売新聞)

2012年11月6日火曜日

黒字確保に黄信号



 福山市の羽田皓市長は5日の記者会見で、福山競馬の上半期(4~9月)の収支について、赤字となる見通しを示した。10月に参入した日本中央競馬会(JRA)会員向けのインターネット馬券販売の売り上げは、見込みの2倍近い1日約1500万円。しかし「(事業継続の条件である)年間収支の黒字確保は予断を許さない」と述べた。
 羽田市長は存廃の判断について「第2四半期(7~9月)の収支や年間の見込みなどを総合的に検討し、できるだけ早い時期にしたい」と話した。上半期の正式な収支は、今月内に発表する。
 ただ市が8月に発表した第1四半期(4~6月)の収支は1085万円の赤字。上半期の収支は、赤字額がさらに膨らむとみられる。(中国新聞)
【写真説明】上半期収支が赤字となる見通しを示した羽田市長

2012年11月1日木曜日

川崎競馬場で6年ぶり「JBC競走」、ご当地グルメなど催しも


 地方競馬の祭典と言われる「第12回JBC競走」が5日、川崎競馬場(川崎市川崎区富士見)で6年ぶりに開催される。今年は日本で近代競馬が始まって150年目の節目に当たる。JBCには約2万人の来場者を見込んでおり、この機を捉え地域活性化にもつなげようと、県川崎競馬組合は競馬場周辺にJBC競走を告知するのぼりやフラッグを掲げるなど、場内外でさまざまなイベントを計画している。

 JBCは競走馬の生産者が企画、運営するダート競馬の祭典で、2001年から開催されている。南関東地域だけでなく、JRA(日本中央競馬会)や全国各地の競馬場から強豪馬が参戦、地方競馬の祭典と呼ばれるゆえんになっている。

 多くの来場者を見込み、同組合は、競馬ファンのみならず幅広い層に競馬の魅力をアピールしようと、場内外のイベントを企画。開催の告知を目的に「川崎競馬場とラゾーナ川崎プラザの初のコラボイベント」と銘打って、4日、JR川崎駅直結のラゾーナ川崎プラザで、家族連れらを対象に「小さなおうまフェスタ」を開催。かわいいミニチュアホースのお出迎えや、子馬の写真展示などを実施。川崎競馬のキャラクター「カツマルくん」も応援に駆け付ける。

 場内イベントの“目玉”は、地方のご当地グルメを集めた「馬(うま)いもんまつり」(4、5日)で、「横手やきそば」「浜松餃子」「三崎名物『とろまん』」(5日のみ)など13店舗20種類のグルメを販売。先着千人を対象にした県内畜産品のプレゼント(4、5日)も行う。

 今年は、横浜居留地で近代競馬が始まって150年目の記念すべき年。川崎の競馬の歴史は古く、同組合によると、現在地で最初に競馬が行われたのは105年前の1907(明治40)年という。主催者の京浜競馬倶楽部の代表は明治の元勲・板垣退助だった。場内では、近代競馬150周年の歴史を振り返るパネル展示も予定している。

 同組合の川崎泰彦副管理者は「地方競馬を取り巻く環境は厳しいが、川崎競馬には知恵と展望がある。今回の取り組みをはじめ、新たな課題に積極的に対応していきたい」と話している。(神奈川新聞)