福山市が累積赤字19億円を抱える福山競馬について、「来年度の予算は組めない」として競馬事業の継続は不可能との認識を一部競馬関係者に伝えたことが18日、分かった。売り上げの減少が深刻化し、市が事業継続の条件とする本年度の「実質単年度収支の黒字」は困難な情勢。羽田皓市長は近く、本年度内での廃止を表明するとみられる。
廃止されれば、中国地方に地方競馬はなくなる。存廃の岐路にあるほかの公営ギャンブルにも影響を与えそうだ。
複数の競馬関係者によると、市幹部が18日、競馬関係者の一部に「売り上げの減少は深刻」などと伝え、事業の継続は不可能との見方を示したという。
本年度の上半期(4~9月)収支は、約2100万円の赤字を計上。1日当たりの売り上げも、当初予算の見込みを下回った。市は今月の市議会競馬事業特別委員会などでは、来年度の予算編成について「厳しいが可能かどうか検討を続ける」と説明した。(中国新聞)