国内外のトップ級の騎手が集う日本中央競馬会(JRA)の第26回ワールドスーパージョッキーズシリーズ(WSJS、24、25の両日、東京競馬場)に、佐賀競馬(鳥栖市)所属の山口勲騎手(42)が初めて出場する。佐賀競馬からの参加は、2001年以来の11年ぶりで2人目。山口騎手は「上位に入って九州の地方競馬をアピールしたい」と意気込んでいる。(池田亮)
WSJSは、15人が2日間で計4レースに騎乗し、各レースの順位に応じた得点の合計で競う。国内からは、地方競馬代表の山口騎手のほか、5月の日本ダービーを制した岩田康誠騎手、10月の菊花賞で勝利した内田博幸騎手らJRA所属の年間最多勝(リーディング)の上位6人が出場。海外からは、今年の凱旋門賞でオルフェーヴルに騎乗したクリストフ・スミヨン騎手(ベルギー)や、秋の天皇賞で優勝を飾ったミルコ・デムーロ騎手(イタリア)ら8人が招待されている。
山口騎手は1987年にデビューし、これまでに5回の年間最多勝をマーク。今年8月には、通算3000勝を達成した。10月に佐賀競馬場などで開かれた全国の地方競馬騎手によるレースで1位となり、WSJSへの出場を決めた。
WSJSの騎乗馬は抽選で決まるため、レース展開が予想しにくいが、山口騎手は「地方競馬の騎手にとっては、夢の舞台。臆することなく、普段通りの気持ちで臨みたい」と意欲をのぞかせる。
■県競馬組合の昨年度決算認定
県競馬組合(管理者・坂井浩毅副知事)の定例議会が20日、鳥栖市内で開かれ、2011年度決算が認定された。
歳入総額は約112億9400万円。馬券の売り上げは、インターネット発売が好調だったが、場内発売の減少で、前年度比1・5%減の約102億7000万円だった。歳出総額は約115億800万円で、賞金や出走手当、人件費を削減するなどしたため、前年度より約1億7100万円ダウンした。
10年度の赤字穴埋めのために、11年度歳入から約2億4800万円を前借りで充てており、その分を考慮すると、11年度の単年度収支は約3400万円の実質的な黒字という。累積赤字額は約2億1300万円。(読売新聞)
【写真】「九州の地方競馬を全国にアピールしたい」と抱負を語る山口騎手