2009年4月12日日曜日

馬の能力引き出せ、浦河町で職人が装蹄競技大会


 北海道日高装蹄(そうてい)師会(能登正則会長)主催の第15回装蹄競技大会が10日、浦河町の日高中央競馬会(JRA)日高育成総合施設内にある軽種馬装蹄所で開かれた。
 現在の蹄鉄は機械で作ったアルミ合金が主流。使用目的が広いが、鉄製の蹄鉄は各馬の蹄(ひづめ)に合わせてぴったり仕上げなければならないため、装蹄師としての力量と緻密(ちみつ)さ、スピードが要求される。
 競技は馬の足の状態を見分けた後、熱した帯板状の鉄をU字形に整え、装着するまでの3段階。出場者らは、対象となる馬を歩かせて蹄の様子を確認し、1500度にも達する炉内から鉄を取り出してハンマーでたたき、指定された寸法通りに成形するなど、黙々と製作に取り組んでいた。
 能登会長は「『装鉄、修正、適合』と進めるため、オールマイティーな技術がないと良い成績にならない」と厳しい目で見守っていた。
 今大会の上位4人は10月末、栃木県宇都宮市で行われる全国大会に出場する。(室蘭民法)
<写真>馬の持つ能力を最大限に引き出す装蹄技術を競う大会で、先月の予選を勝ち抜いた8人が臨んだ。