約20億円の累積赤字を抱える福山市営競馬の存廃問題について、同市の羽田皓(あきら)市長は6日の定例会見で、「今月中には方向性を判断して議会や市民に示したい」と述べた。
羽田市長は、2011年度も事業を継続するかどうかについて「10年度で約1億7千万円にのぼった基金繰り入れをゼロにして、実質収支を確保できる予算を作れるかがポイント」と指摘。騎手や調教師ら競馬関係者と、賞金や手当など運営経費の削減について協議を進めているとし、「いたずらに判断を先送りして競馬関係者の不安をあおるのは避けたい。見通しが立ち次第、市民や市議会に説明したい」と語った。
市営競馬を巡っては昨年9月、専門家らでつくる検討委員会が、「速やかな廃止」を求める一方、実質単年度黒字が確保できる間は継続を認める答申を羽田市長に提出している。(朝日新聞)