金沢競馬(金沢市八田町)は5日で10年度のレースを終了し、県営分の成績(速報値)をまとめた。昨年4月から今月まで72日間790レースを開催し、入場者はほぼ09年度並みを保ったが、売上は09年度から4億円余り減り、赤字改善は難しい情勢だ。【近藤希実】
県競馬事業局によると、入場者は22万1314人。1日平均では3074人で、09年度から1・6%減ったが、地方競馬全体(11%減)と比べると減少幅は小さめ。七尾市の物産直売や家族向けのポニーレース開催などの振興策で一定の効果が出たとみられる。
一方、売上にあたる売得額は78億6004万円で、09年度比4億4553万円(同5・4%)の減。上半期で既に3000万円の赤字となっており、今後3月までの場外馬券の発売だけで挽回は厳しい見込み。
金沢競馬を巡っては運営の在り方を議論する経営評価委員会が12月、12年度で収支均衡が見込めなければ、廃止も検討すべきとの報告をまとめている。(毎日新聞)