笠松、1%で1億円増収
競馬を所管する農林水産省が、地方競馬の馬券の払戻率の引き下げを検討していることが12日、分かった。売り上げから払戻金を除いた額が主催者の収益になるため、経営の厳しい地方競馬の収益改善の手段として期待される。笠松競馬(羽島郡笠松町)で試算すると、1%の引き下げで約1億円の増収が見込まれる。
払戻率は、馬券や車券などの発売額に占める的中者らへの払戻金の割合。競輪やオートレースでは経済産業省が新年度から払戻率の下限を75%から70%へと引き下げる制度改正を検討している。
笠松競馬の構成団体首長である古田肇知事が同日午後、農水省に今井敏生産局長を訪ね「笠松競馬存続に向けた命綱となりうる」として競輪などと足並みをそろえた制度改正を要望。今井局長は「厳しい経営の中、歯を食いしばっている競馬主催者を応援したい」と述べ、制度改正に前向きな姿勢を示した。(岐阜新聞)