農林水産省が、今月召集の通常国会に提出する改正競馬法に、新年度で期限が切れる地方競馬向け補助金の延長も盛り込む方向で検討していることが19日、分かった。厳しい経営を支援する狙い。
笠松競馬(羽島郡笠松町)には昨年度と本年度で、馬券投票の集計システムの整備などに計約3億2000万円が交付されているが、延長によって今後の広報や他場との交流促進のための経費の軽減が見込まれ、経営の一助となりそうだ。
この補助金は地方競馬全国協会が交付している「競馬活性化計画事業補助金」。2004(平成16)年の法改正で05年度から創設され、昨年度は全国で約25億9000万円が交付された。
補助金の対象事業は地方競馬が収支改善のために実施する、馬券の投票や払戻金を集計する「共同トータリゼータシステム」や施設などの整備、重賞競争の広報など多岐にわたり、事業費の50%以内(一部は80%以内)を支援する。
関係者によると、13年度から5年程度の財政措置の延長が検討され、競馬法改正については、売り上げの払戻率の引き下げを可能とする地方競馬の支援策も盛り込まれる方向。(岐阜新聞)