2012年1月26日木曜日

馬券発売など全国共同システム導入 岩手競馬

岩手競馬は2012年度、全国15地方競馬主催者が共同運営し馬券発売やオッズ表示などを一括処理する「共同トータリゼータシステム」の運用を始める。3月末から接続工事を実施。現行システムより年間1億円程度のコスト削減が見込まれ日本中央競馬会(JRA)との相互発売で増収も期待できそうだ。震災を経た来季の事業運営が将来を大きく左右するだけに、経営改善につながるか注目される。

 同システムは馬券発売機や払戻機などを組み合わせたシステムで、馬券の発売や払い戻し、オッズ表示などを一括処理する。11年度に整備し、岩手競馬は12年度から運用に加わる。

 全体のシステム導入費71億円の8割を地方競馬全国協会(地全協)が補助し、岩手競馬の負担分は8800万円。水沢、盛岡競馬場や場外発売所のシステム接続工事を3月末から約10日間行う。

 県競馬組合によると、独自運用する現行システムと比較し、年間1億円程度のコスト削減が見込まれる。JRAと地方競馬の相互発売が可能になり、JRAのインターネット投票サービス(PAT)での地方競馬レース発売が10月ごろにスタートする見通しだ。

 岩手競馬のPAT発売は南部杯などのダートグレード競走や主要重賞競走を中心とした開催日の全レースが対象となる予定。岩手競馬のインターネット発売を行う「オッズパーク」の会員が約19万人、「楽天競馬」が約7万人に対し、PAT会員は約300万人で増収が期待される。(岩手日報)