北アルプスなど県内の山々や高原の名前が付いた競走馬が、中央競馬で次々とデビューしている。
神戸市の証券会社会長で、阪神馬主協会副会長の森中蕃(しげる)さん(73)が、所有する2歳馬に「山シリーズ」と銘打って名前を付けているためだ。
森中さん所有馬は名前にちなんで「シゲル」の冠名が付く。6月から始まった新馬戦でこれまでにデビューしたのは、シゲルシロウマダケ(白馬岳)をはじめ、シゲルキリガミネ(霧ケ峰)、シゲルコマガタケ(駒ケ岳)など。北ア・烏帽子岳から付けたシゲルエボシダケは今月21日の3戦目で初勝利を挙げた。
森中さんはこれまで、外国語の「希望」や「ありがとう」を集めて馬名に取り入れ、それぞれシリーズ化。希望シリーズのシゲルフセルト(フセルトはモンゴル語で「望み」)は10月26日の菊花賞への参戦を目指す。「外国語だとピンとこない人もいるので『今年は山でいこか』と決めて、スタッフに山の名を選んでもらった」と話す。
森中さん所有の2歳馬は46頭。シゲルフジサン(富士山)、シゲルダイセン(大山)など、県外の名峰の名が付いた馬も。3歳馬の日本一を決める来年のダービーで「頂上」に登り詰める馬は現れるか。(信濃毎日新聞)