2010年9月7日火曜日

笠松競馬、馬券発売額8.9%減 本年度見通し

 経営難による存廃問題に揺れる笠松競馬(羽島郡笠松町)の本年度の馬券発売額が、8回の開催(8月20日まで)時点で、1日平均で前年同期比8.9%減と大幅に減少し、このまま推移すると、1970(昭和45)年の県地方競馬組合設立以来、過去最低の109億円(前年度比10億円減)にとどまる見通しであることが6日、分かった。
 同日開かれた笠松競馬運営推進協議会で、同組合が報告した。馬券発売額が109億円にとどまった場合は、本年度の収支は1億1700万円の赤字となる見込み。財政調整基金では補てんしきれず、特定目的基金を取り崩す必要があるが、その基金も2年後には底を突くという。
 馬券発売額の低迷は、1人当たりの購買単価が落ち込んでいることや、インターネット発売などに比べ、収益率の高い本場の売り上げが減少しているため。売り上げの落ち込みを受け、組合側は本年度、約5000万円の経費削減を行う方針で、広江正明管理者は「危機的状況だが、なんとか存続できるよう努力する」と話していた。(岐阜新聞)