10年度の収支が約1億1700万円の赤字見通しとなった笠松競馬(笠松町)について、古田肇知事は7日の定例会見で「トレンドとして赤字経営となり、補う基金が無ければ(事業を)やめざるをえない。ありとあらゆる議論をしてもらう」と述べ、事業廃止も視野に対応を検討する考えを示した。
古田知事は「9月末に出る上半期の数字を基に、どういう条件なら存続できるのか、突っ込んだ議論をしたい。私自身はかなり深刻に考えている」と、危機感を示した。
県費による赤字補てんについては「財政や収支への直接的なてこ入れは考えていない」と否定。条例を改正し、施設整備の借金返済に充てる基金で赤字を補てんすることについても「収支が復活しなかったら設備費を県費で返済しないといけない。どこまで基金を崩すのかは、見極めないといけない」と慎重だった。
笠松競馬は、売り上げの落ち込みにより、今年度の実質赤字が2億8500万円に上るとの見通しを6日に発表した。09年度末の基金残高は5億1585万円で、現時点で使途が自由な財政調整基金は6570万円。(毎日新聞)