2010年9月23日木曜日
条件付き競馬継続に賛否の声
福山市営競馬検討委は福山競馬の条件付き継続を認める答申をまとめ、来年度は事業実施となる公算が大きくなった。利用者増などの改善策は見いだせないまま、競馬場従事者の給与に当たる賞典奨励費を削る延命策に、賛否さまざまな声が上がっている。
答申は、賞典奨励費を削減して事業を継続し、黒字確保が見通せなくなったら年度途中でも速やかに廃止すべきだ—との内容だ。
広島県調騎会の渡辺貞夫会長は継続の道を残した答申を評価する一方、賞典奨励費の減額幅の拡大を懸念する。26日に従事者団体の会合を開き、振興策を考える。渡辺会長は「市にも経費節減の具体策を求めたい」と話す。
県馬主会は先行きの見えない現状に、新馬の購入を控え、答申を受ける羽田皓市長の判断を見守っている。八木徹会長は「継続するなら、事業主としての手腕がこれまで以上に求められる」とみる。
従事者の間には、収入減を心配する声が目立つ。調教師男性(64)は「これ以上賞典奨励費が減れば、生活が立ち行かなくなる」と訴える。(中国新聞)
【写真説明】条件付きで事業継続する見通しとなった福山競馬