2010年9月25日土曜日

笠松競馬、売り上げ若干持ち直す

 厳しい経営が続く笠松競馬(笠松町)の9月末時点の売り上げが、前年度同期比3・4%減の54億100万円(速報値)であることが分かった。1日当たりの売り上げは7・5%減で、危機的状況が示された8月末までの8・9%減から若干の回復を見せた。
 古田肇知事は9月末までの収支結果をみて存廃を議論する方針を明らかにしている。笠松競馬を運営する県地方競馬組合は、他の競馬場の馬券販売手数料なども加味し、11月にも経営方針のシミュレーションを示す。
 同組合によると、第9回開催(9月6~10日)の1日当たりの売り上げは1・7%増と初めて前年度を上回った。第10回(9月21~24日)は1・7%減だったが、夏場の第6回(7月6~9日)と第7回(7月19~23日)がそれぞれ11・1%減、20・5%減だったのに比べると、急落傾向に歯止めがかかっている。
 朝倉芳夫管理者代行は「経営が厳しいことを知ったファンの支援や、猛暑が過ぎて競馬ファンが戻りつつあるのかもしれない」と推測。「売り上げ増への特効薬がなく、依然、厳しい状況は変わらない。経費削減と組み合わせて黒字を目指したい」と話している。
 同組合は今月6日の協議会で、このままの状況が続くと年間売り上げが109億円と、1970年以降で最低になる見通しを示した。古田知事は会見であらためて税金投入を否定した。(中日新聞)