2011年12月2日金曜日

競馬継続の最大条件クリアへ

存廃の岐路に立つ福山競馬が、現在の発売収入が維持できれば本年度の実質単年度収支が黒字となり、事業継続の最大条件をクリアする見通しとなった。福山市の羽田皓市長が1日、市議会で明らかにした。来年度の予算編成ができるか、どうかが残る条件となる。

 市競馬事務局によると、計64日間開催した11月27日までの売り上げは1日平均8358万円。当初予算の8234万円に比べ101・5%を維持した。4~12月の計63日間で91・0%だった昨年度と比べ、約10ポイント上回っている。東日本大震災の影響で東北地方などのレース中止が相次ぎ、インターネット投票が大幅に増えた。

 1~3月の第4四半期は例年、売り上げが伸びる傾向にある。昨年度の同期は、当初予算に比べ125%を達成した。羽田市長は、市議会で「現行水準の発売収入なら本年度は収支を確保できる」と説明した。

 福山競馬は約20億円の累積赤字を抱える。来年度の予算編成は、震災の影響が収まり、減少することが予測される収入と、振興策などの出費のバランスが課題となる。(中国新聞)