2011年12月17日土曜日

市民団体、園田・姫路競馬の廃止申し入れ…「地方競馬の落ち込みは顕著」

市民団体「市民オンブズ尼崎」は23日、尼崎市の園田競馬場と姫路市の姫路競馬場について、廃止を求める申し入れ書を尼崎市の稲村和美市長に提出し、知事と姫路市長にも郵送した。「両競馬場を運営する兵庫県競馬組合の売り上げが減っているうえ、改善策として計画中のナイターレースが実施されると、治安が悪化する」などと訴えている。
 兵庫県競馬組合は県と尼崎、姫路の両市で構成。同組合によると、客層の高齢化などで来場者の減少が続き、売り上げも年々減少。10年度の単年度収支は約5億5100万円の赤字となる見込みだ。同組合は収益改善策として、園田競馬場に約6億円の設備投資を行い、金曜日夜のナイターレースを検討。
 組合の11年度当初予算に設計費約2000万円を計上している。
 市民オンブズ尼崎の梅沢康弘代表世話人(63)は「景気低迷、レジャーの多様化で 地方競馬の落ち込みは顕著。ナイターで収益が改善される可能性は低く、周辺住民から治安の悪化を懸念する声があがっている」と話す。
 一方、同組合は毎日新聞の取材に「園田競馬場は大阪、神戸に近く、ナイターであれば平日昼に競馬場に来ることができない新たな客層の獲得も期待できる」とし、「事業廃止の訴えは時期尚早。治安悪化への懸念については、警備員を増員するなど対策を取る予定で、住民説明会を開き理解を求めている」としている。(毎日新聞:2011年8月25日版)