2012年2月3日金曜日

園田競馬場、ナイター開催へ 若年層など呼び込み狙い

兵庫県競馬組合は、尼崎市の園田競馬場で、収支改善策として検討していたナイター競馬を、9月にも開催する方針を固め、2日夜、地元住民らに伝えた。照明設備の建設費など数億円に上る関連予算案を、14日の組合議会に提案する。周辺では依然反対の声もあり、組合は「住民の要望には可能な限り応え、合意に向け努力を続けていく」としている。
 組合によると、4~11月はナイター競馬に伴い、従来の火曜開催をやめ、金曜の午後2~9時に開場する。仕事帰りの会社員や若い客層を呼び込む狙いで、年間5~7億円程度の黒字を見込んでいる。
 昨年から始めた地元説明では、周辺12地区のうち3地区が治安悪化などを理由に反対。組合は警備員の増員や客の送迎バス増便などを提案し、当初予定していた4月からの開催を延期したが、話し合いはその後も平行線が続いていた。
 売り上げ低迷が続く競馬事業に対し、県が設置した委員会は、単年度収支が赤字の場合、その年度を含む5年間の収支から存廃を判断すべきと提言。10年度に約5億5千万円の単年度赤字に転落しており、赤字解消が困難と判断されれば、5年以内に廃止される可能性も出ている。(神戸新聞)